私はホーンスピーカーの音が大好きで、イベントなどで聴くエレクトロボイスのスピーカーから出るサックスの音に痺れたものだ。ボーカルやブラス系、ドラムのアタック音などはホーンスピーカー以外では再生不能ではないかと思う。
だが、これを家で聞こうと思うと色々と苦労を背負い込むことになる。
(1)能率が高すぎる
家で聞くならボリュームをどんどん絞らないと適当な音量にならない。これだけならライントランスでレベルを落とすことで対処も出来る。だが、あまりにも高能率なのでパワーアンプのボリュームを絞りきっても、ノイズが聞こえてしまう。これはプリアンプではどうすることも出来ない。オーディオ用の高級アンプはS/Nも良いので問題ないが、業務用のパワーアンプはS/Nも悪く、ゲインも高いのでノイズが凄くて使えない。こんな落とし穴があるとは思わなかった。
(2)市販品のドライバー+ホーンの再生帯域が微妙だ
よくある1~2インチのドライバーを使ったホーンスピーカーのクロスオーバーは最低でも500Hzくらいだ。この周波数が非常に微妙なところだ。一番気になるボーカルの帯域に引っかかっているのだ。(女性ボーカルにも影響する)
PA用の2WAYスピーカーなどはウーハーが38cmでカットオフが1.5KHzなんてのが多いが、38cmウーハーの音で1.5KHzなんてとても聞けたものではない。(D130とかなら別かもしれないが)ボーカルが最悪だ。そう考えるとウーハーは300Hzくらいでカットしたくなる。
そうなると300~1.5KHz位の音を再生するミッドレンジが欲しくなる。だが、そういうスピーカーがなかなか見つからない。適当なミッドバスホーンが無いのだ。なので、JBLは中高域がホーンでもミッドバスにはコーン型を使っていた。
写真のVRS800の中域ホーンは250Hzくらいから数KHzまで再生可能な非常に珍しい30cmドライバを使ったホーンだ。これが欲しくてVRS800を手に入れたといっても良い。これはなかなか得がたいものだ。
(3)クロスオーバーが難しい
しかも、ホーンスピーカーは再生可能帯域を越えると極端に音圧が下がる。ほとんど音が出ないといってよい。一般のコーンスピーカーなどは再生帯域を越えてもだらだらと音が出ているのと対照的にスパッと音が出なくなる。
これはクロスオーバーが難しいことを意味する。スパッと切れたスピーカーの音を繋げるのは難しい。特に500Hzなどでクロスオーバーしようと思うと中高域ドライバーの再生限界周波数なので凄く難しい。聞いた感じは、中域と低域が分離したような音に聞こえる。ボーカルが2つの音に分離した様な感じ。音がなじまないのだ。
これをうまく解決するのは、私の提案するスピーカープロセッサを使ったノンカットクロスオーバ法しかないと思う。(そのためには良い音のスピーカープロセッサを探さないといけなくなる)
(4)パワーアンプの音を選ぶ
ホーンスピーカーがメリハリの有るシャキシャキの音なので、アンプは控え目でクリアな音でないとうまくマッチングしない。KSA-80BとB-2Xが今まで聞いた中ではホーンとのマッチングが最高だった。
色々苦労して最近やっとそれなりに満足できる音で鳴るようになった。(まだベストとは思っていないが)
- 2012/06/21(木) 00:23:56|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
通常のD/Aコンバーターシステムは無駄なエンコードデコードをしており、一度一本にまとめててしまったデータとクロックから完全に元のデータとクロックを復活させるのは大変難しい。I2S接続では無駄な機能がない。
弱点は、I2Sはそのままでは信号をあまり延ばせないということ。精密な信号伝送が必要。
- 2012/06/18(月) 23:07:07|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
以前、私がどうしても認めたくないことがいくつかあったが、そのうちのひとつが200Vからアイソレーショントランスで降圧して作った100Vより壁コンセントの100Vの方が音が良いと言うことである。理屈の上では逆のはずだけど、機器のクオリティーが上がってくると、両者の音の違いが如実に現れてきてしまって、もう認めないわけにはいかなくなってしまった。
特にパワーアンプの電源は壁コンセントから取った方が良い。曇った感じが一掃される。
しかし、壁コンセントにパワーアンプを直結すると今度は音がはじけすぎてうるさくなる。そこで、壁コンセントに写真のVVF2.6ケーブル(2メーター)を使った電源タップを入れると不思議にちょうど良い感じの音になる。。。私の実験では電源タップまではこのケーブルで音を整え、そこからアンプなどの機器までは極太の電源ケーブルで味付けするのが良いと思う。
VVFケーブルは屋内配線用の工事用ケーブルでメーターあたり200円~300円程度のお安いケーブルで、とてもオーディオ用の高級ケーブルとはかけ離れたものだ。屋内配線用だからまったく高級感は無く、線材が単線なので大変硬く曲がりにくいので、とても取り回しが悪い。正直使いたいとは思わないケーブルだ。
だが、音質的には暴れた音をきれいにしてくれる魔法のケーブル。。。昭和電線製のVVF2.6が一番良いそうな。(とある方から聞きました)
もう不思議としか言いようが無いが、VVFケーブルの良さは結構有名で、古くは長岡鉄男先生も認めていたらしい。単純な銅の単線だからですかね???
電源TAPのBOXに関しては、すばらしいモノを見つけた。肉厚ですばらしく重たいTAP用のBOX!!Panasonic製でDFZ3222K1と言う型番だそうな。
鋳鉄製溶融亜鉛メッキ、2連露出スイッチボックス WN1318 ケーブルクランプ:FGA26-16B早速購入。上の全部品で5600円。まあまあの値段ですか。コンセントは定番のWN1318。
重さも重くがっちりしていて素晴らしい外観!!自作派には最高のBOXでしょう。秋葉原のオヤイデで全部揃います。
電源ケーブルに関しては、下記のWebに記述があった。参考になる。
自作電源ケーブル
- 2012/06/18(月) 00:25:37|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
システムがどんどん良くなっていくと、それにあわせて音楽ソースもHiFi度の高いものにしていかないとシステムの真価がわからないのだろうと思っていた。だが実際はシステムが良くなればなるほど古いソースもますます良く聞こえるようになってきた。
大昔に聞いていたCDが全く別のCDのように聞こえ、新たに楽しめるものになる。ビートルズのレットイットビーやシカゴ、ヘレンメリル、荒井由美のひこうき雲など昔懐かしい良い感じの音で聞こえてきた。
特に荒井由美のひこうき雲は弦の音もびっくりするほどきれいな音で入っている。超HiFiというのではなくアナログらしい音だが、凄く気持ちの良い音で入っていたのだ。それが最新のデジタル機器から聞けることに感動した。
不思議だが、システムが良くなれば良くなるほど、最新の超HiFiのソースを聞いたときの感動と古いアナログ音楽ソースを聞いたときの感動が差が無くなってくる様に感じる。システムの存在を忘れて音楽に没頭できるようになるという事かもしれない。
- 2012/06/15(金) 11:03:51|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
高級なオーディオアンプには、RCA端子だけでなく、XLR端子も付いている場合が多い。
私も形状的にはXLRが大好きだ。コネクタ自体も重量感があり、しっかりしているし、バランス駆動だというのにあこがれたものだ。
だが、音に関して言うとRCAの方が良いという話がもっぱらだ。
私も最初はバランス接続のXLRの方が良いに決まっていると思っていた。だが色々実験してもXLRが良いということは無く、むしろRCAの方が良かった。不思議に思ったものだが、これは冷静に考えればすぐにわかる。
家庭用のオーディオに関して言うなら、長い距離を接続するわけではないので、バランス駆動でライン接続することには全く意味がない。バランスだから音が良いということは無い。(アンプによっては回路的にバランス回路の方が音が良いという可能性はあるが)しかもXLR端子は外観的には凄くしっかりしているが、中の端子はというとそれほど良いわけではない。ごく普通の接触部だ。しかもグランド端子が特に接触面積が大きいわけではない。
一方、RCA端子はホット側の端子もXLRよりは太いし、グランド端子ははるかに大きくて接触面積が大きく、強力に圧力をかけることも可能な構造だ。
ノウハウの集大成2(電源の絶縁について)で書いたように、家庭用オーディオでは機器間のアナロググランドをいかに蜜に接続するかが、電源からの回り込みノイズを防ぐ上で非常に重要である。なので、接触部が強力なRCA端子の方が音が良いのだ。
プロ用機器は長距離を接続しなくてはならないから3端子のXLRを使ってバランスで駆動し、コネクタが外れては困るから外観がしっかりしているのだ。プロ用だから音が良いということはまったく無い。
XLR好きの私としては残念ではあるが、これが現実だ。間違った有り難がり方をするのはやめよう!
- 2012/06/14(木) 22:30:24|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
私は電源回路は超アナログの泥臭い方式が好きだ。超アクティブな電源回路(アンプ回路の負荷変動による電源電圧のAC的な変動まで抑えてくれる反応の良い安定化回路)も良いのだろうけれど、そのような超アクティブな電源回路はアンプ回路が変わると電源回路も設計しなおさなければならない(発振しやすい)と思うし、使う部品の選定も細心の注意が必要だろう。はっきり言ってメンドクサイ。私向きではない。
私はそれよりも、物量にモノを言わせた”大らかで安定な" 構成が好きだ。
(メーカーは絶対に採用しない方式だと思うし)
DC的な電圧の安定化は3端子に頑張ってもらい、AC的な負荷変動への対応は全てコンデンサーで対応する。そのため、上の写真の電源では、
(1)大容量ケミコン(3300μFなど)を10段
(2)中容量オーディオ専用ケミコン(47μF程度のMuseなど)を5段
(3)オーディオ専用積層セラミックコンデンサー(0.1μF)を5段
付けている。これはスピーカーのウーハー、スコーカー、ツイーターのような物で、それぞれの帯域の変動を吸収してくれていると思う。実際、オーディオ用のMuseと積層セラミックがオーディオ用でない物だと、明らかに音は悪いし、その帯域の音が悪くなる。
多段にする効果は、負荷変動のリップル分を順次隣に伝播することで平坦にすることができるのではないかと想像している。だから隣のコンデンサーとの距離(微妙なL分)も大事な要素なのではないか。(そう考えると夢が有る。単に容量が大きくなったからとは思いたくないなー。
)
シミュレーションなどすればレスポンスの良さは解明できるのかもしれないが、そこは”適当に”大らかにオーディオを楽しもうよ。
- 2012/06/12(火) 22:32:14|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
音質の評価をしていて陥りやすい罠があると思う。
レベルの低い機材は大体が上図の左下の方の音がする。機材の質が高くなるに連れ中央で上のほうに移行していくが、中央からまっすぐ上に行けば理想的なのだが、その過程で間違いやすいのが(1)のパターンか(2)のパターンだと思う。私は明らかに(1)のパターンを辿った。最初は臨場感の有る音が良いのだと思い、そういう音のする機材が好きだった。だがそれでも機材のレベルが上がるに連れて中央に戻るべきであることに気がついた。YAMAHAのB-5はど真ん中で上のほうの音がすると思う。
逆のパターンで(2)のパターンを辿る人もいるのだろう。それは好みの問題だ。だが最終的には中央で上のほうを目指すべきであることに気がつくはずだ。
- 2012/06/11(月) 23:48:51|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
上は、Plitron の PAT-4126-02 (約3万円ほど)
下は、TAMURA の TD-2 (約8000円ほど)
どちらも、10KΩ:600Ωで電圧比で約4:1である。ちょうど良い減衰率だ。大きさは全然違う。Plitronがはるかに大きく、重く、トロイダルだからずっと有利なはずだ。音はややPlitronの方が良い気もするが、ほぼわからないレベル。TD-2がお勧めだ。TAMURAはさすがだ。
私はライントランスが大好きだ。ライントランスを入れる意義はいくつかあると思っている。
(1)我が家のような高能率なホーンスピーカーを鳴らすには、D/Aの出力レベルが高すぎて
ボリュームで落とすとあまりにも絞りすぎになり音が悪くなる。レベルをきちんと
あわせるのに4:1位がちょうど良い。また、業務用機器を一般オーディオに繋ぐ時は
レベルを下げるのは必須だ。それも4:1が良い。
(2)レベルをどうせ落とすなら、抵抗でなくライントランスで落とした方がインピーダンスが下がり、
音の密度が濃くなって良い。D/Aなどの出力はインピーダンスが高いので、トランスが
プリアンプの代わりになってインピーダンスを下げて駆動力を上げ、ラインケーブルなどでの
音質悪化も防いでくれる。
(3)トランジスタで駆動したオーディオ信号の音はややもすると暴れすぎの感がある。
ライントランスはそれを補って程よい躍動感にしてくれる。その結果、
音に安定感が出ると思う。McIntoshのアンプのフィーリングか?
(4)絶縁性が音に影響有るのか? 私は結果的にはアナログ信号は全部グランドを繋いでいる
だからグランドの絶縁性は関係ないはずだ。ライントランスを入れた方がノイズが少ない
ような気もするが、正直これは気のせいかもしれない。
TD-2はエージングに200時間以上かかったので、気長に付き合ってください。
- 2012/06/10(日) 21:43:13|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
不思議な音の類似がある。下図以外にも
YAMAHAのアンプ <----> ONKYOのアンプ
もそうだ。私はこの図で言うと左寄りの音が好みだ。システムの完成度が低いうちは右寄りの方が良く聞こえるのだが、完成度が高くなってくると左寄りの方がバランスが良いことに気がついてくる。
例えば、OPアンプではLME49990、パワーアンプで言うとYAMAHAのB-5、抵抗はAMTRANSが好みだ。
恐らく音響信号の波形の変形の仕方に何か共通点があるんでしょう。それが解ったら音作りが自由に出来るね。
去年11月の記事より
抵抗をNS-2Bに変えて、だいぶ聞き込んだけれど、あれっ?て言う感じがしてきた。
凄くきれいな音で、臨場感や音の広がりが素晴らしいんだけど、少しそれがくどい感じがしてきた。
この感じはどこかで覚えがあると思って考えてみると、FET系のオペアンプを聞いた時の印象に酷似している。さらに言うならMOS-FETのパワーアンプの音にも近い感じ。
いずれも最初は良い音だと感じて感動するのだけれど、段々にもう少しオンな感じの音の方が良い感じがしてくる。結局私はオペアンプもパワーアンプもトランジスタの音が好みだ。
なんだか不思議な共通点だ。
さて、良い感じの金属皮膜抵抗を探す必要がありそうだ。
- 2012/06/10(日) 00:32:34|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0
これ結構いけてると思います。スピーカーケーブルの音の違いを、静かな夜中に大音量で確認できるので、はっきり聞き分けられます。
(シンコーのTAF抵抗は音は最高ですが、耐久性の点でこの用途にはあまりお勧めできない感じです。)
今年3月の記事より。
ケーブル終端モニター法の接続図です。
我が家ではスピーカー接続にはバナナプラグをベースにしているので、こういったケーブル接続アダプタを使っています。
注意点として
(1)終端抵抗はトータル5Ωで、4:1に分圧するのが良いです。(一般的パワーアンプの場合)
(2)終端抵抗はモニター的な高忠実度の音質のものを使ってください。
例えば、シンコーのTAF(海神無線扱い)やアムトランス製ARMAなど。
詳しくはこちらを見てください。
抵抗の音質評価 DALEの無誘導巻き線抵抗などは向きません。一般の金属皮膜抵抗などは論外です。
(3)パワーアンプも音質の差が判りやすいように、モニター的な音質のものを選んでください。
お勧めは、YAMAHAのB-5です。穏やかな音質のものは向きません。
ケーブルを経由して終端抵抗を繋いで聞いた場合と、直接終端抵抗をアンプに繋いだ場合で聞き比べてください。差が歴然と判るはずです。この方法だと夜中でも大音量で評価できるので、評価がしやすいと思います。(昼間でもあまり大音量が出せないご家庭が多いでしょうから。。。)
ケーブルの先端で信号をグランドにショートしないようくれぐれも気をつけてください。アンプが壊れます。。。
- 2012/06/07(木) 01:04:10|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
今思うと、HiFace Evoから I2SでD/Aコンバーターチップに接続できたのが良かったナー。音が画期的に良くなった。これ以降、本当に無駄な物を排除できて真の良い音が確認出来たと思う。D/Dコンバーターの重要性を再認識した時でもあった。
2010年11月の記事
hiFace EvoのI2Sについて、海外のWebを調べてみたら、すでにD/Aコンバーター機器に接続している人がいた。接続上の注意点も書いてあった。さすがUSA!それに勇気付けられて私もトライして見た。hiFace EvoとD/Aコンバーターチップ:PCM1796のマニュアルを良く読んでみると、どうもそのまま繋げば動きそうな気がしてきた。さっそく接続ケーブル(RJ45)を作ってやってみた。
写真のように大変シンプルな構成。hiFace EvoとD/Aコンバーター基板のみ(もちろん電源基板はあるが)。 I2S信号は直接(バッファすら通さず)D/Aコンバーターチップ(PCM1796)に入力される。I2S信号は25mAまで駆動できると書いてあるので、距離が短ければ問題ないでしょう。
結果的にはあっさり繋がった。音はどうか?
これがすごい!SPDIF接続では若干おとなしく、音の背景の静かさが足りない感じだったが、それも完全に無くなり、すばらしくクリアで深みがあり、ダイナミックで、且つ弦の音などもきれいな音に変身。シンバルの音はクリアな”ツーン"という音に、パーカッションやブラスは綺麗な破裂音に、生ギターの音は色気のある響きに。言う事なし。こんな音を聴くのは初めてだ。
念のため、PCオーディオFANにおまけで付いていた176.4KHzのソースも聴いてみたが、問題なく再生される。この音もすごい!こんな音だったのね。。。
D/Aコンバーターチップに直接hiFace EvoのI2S信号を繋いだ人は他にはまだいないかもね。:-)
これで判ったのは、世間一般で "D/Aコンバーターの音の質"といわれている場合の、音の良し悪しの要素はD/Dコンバーターの質と、その出力をD/Aコンバーターチップへ渡すまでの伝送(SPDIF)で決まっているという事。SPDIFという信号がいかに音を汚しているかがわかる。それと、この小さなD/Aコンバーター基板の音が素晴らしいという事。(SPDIFという非同期の汚い信号を使わなければ、ΔΣでデジタルフィルタ式のD/Aコンバーターでも素晴らしい音が出せるという事)
I2S信号での接続はビットクロックとデータ信号、LR信号による完全クロック同期だから業務用機器で行われているワードクロック同期より確実だと思います。ただし、I2S信号での接続は10cm程度にする必要があると思われます(きちんとバッファで受ければもうちょっと延ばせるでしょうが)。 一般の人には向かないね。マニアだけの楽しみ。:-)
I2S用のRJ45ケーブルは被服を剥くとこうなってます。このケーブルの場合は1番ピンは茶色で、2番ピンはそれとツイストペアになった白、3番ピンは緑、5番ピンは青、7番ピンが橙色でした。
- 2012/06/04(月) 00:12:26|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
いままで色々実験して色々なノウハウを得てきたが、一番の発見はこれだと思う。一番長時間悩んだ課題だったので、解決できてうれしかった。
スピーカーユニット間の音の繋がりが悪くてお悩みの方はぜひお試しください。いままでの切って繋ぐやり方よりこれの方が良い事はすぐに分かるでしょう。もちろん中音と高音をクロスオーバーする場合でもやり方は同じです。
従来のチャンネルデバイダーでは切って繋ぐやり方でしかクロスオーバーできなかった。これは、新しいデジタルチャンネルデバイダー(スピーカプロセッサ)になって初めて出来るやり方だ。技術が変わった事で初めて出来るやりかたで、これこそデジタルの勝利だ!
スピーカープロセッサ:WZ-DM35(音は最高!定価は30万円近いが、オークションなどでは3万円程度で売られていてお買い得)
色々クロスオーバーを実験した結果、一番良かった方法がこれだった。
”ノンカットクロスオーバー法” 低音用スピーカーと中高音スピーカーをクロスオーバーするには2つの方法がある!
(2つに切った紙を、セロテープで繋ぐにはどうするべきか考えてみてください。)
(1)切った部分をピッタリ合わせて繋ぐ方法
(2)重ね合わせて繋ぐ方法
今までのクロスオーバーは(1)だ。
今回の提案は(2)。
HiFiオーディオにおいてはマルチスピーカーを実現する場合、いかに2つのスピーカーの音を馴染ませながら繋いでいくかが大事であることは異論が無いと思う。にもかかわらず、従来は2つのスピーカーの音をバッサリ切って(1)の方法でチャンネルデバイダーで繋いでいた。
今回の提案は、切らずに重ね合わせて繋ぐべきだというもの。こうすれば重ねた部分は2つのスピーカーの音が50%ずつ均等に混ざり合う。そのままだと音圧が高くなりすぎるので、その分をグラフィックイコライザーで音圧を下げる。
実際、我が家のスピーカで色々悩みながら実験したが、これ以外にうまく繋がる方法は無かった。これが私のクロスオーバーに関する結論です。デジタル式のチャンデバ(スピーカープロセッサ)があれば簡単に実現できる。
スピーカーの音のつながりでお悩みの方はぜひお試しください。ビックリすると思います。
”カットオフして繋ぐ”という考え自体が間違いだったのだ。 ”重ね合わせて繋ぐ" が正しい。
- 2012/06/03(日) 01:16:55|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
このところ、上図のシステムで安定している。いままで色々やってきたけど、結局のところ
”良い物をなるべくシンプルに正しく使うのが良い”
というのが結論かと思っている。このシンプルさを実現するために不要な物を排除するプロセスだったように思う。
スピーカーを鳴らす場合、どうしてもスピーカープロセッサ(チャンネルデバイダー)のお世話にならなくてはならないので、WZ-DM35のD/A機能を使った方がシンプルで音が良いが、ヘッドホンで聞くなら自作完全ツインモノD/Aの方がわずかだが音が良い。音の広がりと空間表現がほんのわずかだが良い。電源の物量差が出ているのだと思う。TAMURAのライントランス:TD-2はコストパフォーマンス抜群だ。Plitronと区別が付かないレベルだ。
一段落してしまっているが、さて次に何をするかなー。。。
- 2012/06/01(金) 23:31:10|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:2
先日、SACDの機器を買おうかと思い、大きなオーディオ店に行った。
持参したSACDディスクを、中堅の機器何台かでCDとして聞くかSACDとして聞くか聞き比べさせてもらった。だが正直言ってその差は全く判らなかった。店員さんに差が判りませんと言った所、その方も差がわからないし、SACDが良い音で聞こえるような上級機はCDで聞いても良い音がするとの事。納得の意見だった。
私はハイレゾ音源の価値を認めたいのだが、まだ認められていない。私の知る限りハイレゾ音源が本当に良い音で聞こえる機材は、CDを聞いても素晴らしい音で聞こえる。我が家のメインのD/Aコンバーターは24Bit192KHzに対応しているが、その音を磨けば磨くほどCDの音も良くなっていき、結局ハイレゾ音源とCDの音の差は狭まっていくように感じる。
私は、ハイレゾ音源は低コスト・低音質の機材でそこそこの音質の音を聞きたい人のためにあると考えている。
低コスト・低音質の機材ではD/Dコンバータやローパスフィルターが貧弱だからサンプリングレートが高い方がごまかしが効くんでしょう。それを理解しないで、ハイレゾ音源をありがたがるのはどうかと思う。ハイレゾ音源が素晴らしいという人は、”自家の機材は貧弱です”と告白していることにならないか?
最高の機材で聞くCD音質より、ハイレゾ音質が良いという確証は無いと思っている。
昨年9月の記事より
デジタルオーディオをひととうりいじくりまわして、かなり満足のいく音が出るようになって今思うのは、結局オーディオの音の良し悪しはかなりの部分がアナログ部分に依存していて、デジタルの部分はいかにそれを邪魔しないようにするか、つまりアナログ信号の精度に影響を与えないようにきちんとデジタル信号が渡され、アナログ回路の邪魔をしないようにノイズなどの対策がしてあるかがとても大事であるという事。
さてそう思うと、数十年前のアナログレコードの時代からオーディオ技術の本質は全く進化していないということが判る。ビニールのレコード盤に記録したアナログ信号の方が、下手なデジタルオーディオよりよほど良く聞こえるというのがなんとも不思議だ。
オーディオ業界は、CDだ、SACDだ、ネットワークオーディオだ、なんだかんだと流行り物を追いかけるけど、本質的なオーディオ技術はブラックボックスのままで何も進化していない。
その方がいかに自社の製品が凄いかを能書きだけで語れるオーディオマーケッティングには都合がいいんでしょうけれど、なんだか悲しいなー。
僕はオーディオが好きだからオーディオが楽しめるものであって欲しいけれど、そんなオカルトじみたマーケッティング戦略に乗せられるのはマッピラごめんだね。もっと本質的な進化が出来ないんでしょうかねー。まあ、そんなことやってもメーカーは儲からないからねー。。。こんなことをマジに考える方が馬鹿なんでしょうね。
- 2012/05/31(木) 23:49:19|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
前のページ 次のページ