一般的な真空管アンプの設計を見ていると二つの流派に分かれているような気がする。
一つは昔ながらのルックス重視のノスタルジータイプ。もう一つは回路の複雑化を図った回路技術重視タイプ。
でも私はどっちにも馴染めない。
シンプルでかつ丁寧な設計や部品選びをしたものがベストなはずだ。
ノスタルジータイプ:シングルアンプや300B+整流管など使ったアンプも味わいがあるから好きだけど、高忠実度を求めるならちょっと違うよね。徹底的に高忠実度を目指して最後にちょっと味付けするならわかるけど、最初から味付けに走ってしまっては高忠実度は目指せない。趣味としてはそれでも良いけど、私の目指すオーディオではない。
回路技術重視タイプ:真空管と半導体のハイブリッド回路が結構多いけど、何が目的でそうしているのか良く判らない。小型なアンプで真空管アンプの音の雰囲気を味わいたい?回路技術を自慢したい?半導体使うなら全部半導体でやったほうが良いんじゃない?真空管は振動にも弱いし、真空管のバラつきが多くてあたりはずれがあるし、電源入れてすぐに音も出ないし、デメリットも多い。私には悪い所同士を組み合わせているように思えてならない。
まあ、大多数の真空管アンプマニアがこのどっちかなんだから、プロとしては好むと好まざるとに関わらず、このどっちかにならざるを得ないんでしょうね。
”真空管アンプは真空管で音が決まってしまうから単純だ”なんて巷では言われているようだけど、まったく嘘だよね。回路の組み方や部品、電源構成でまったくレベルが違ってくる。純粋真空管回路でも徹底的に改善すれば、まだまだ凄い音が出せると思う。
私は少なくとも、
”バランス&オフセット対応DACチップ直結、全段バランス回路、中間トランスによる結合コンデンサレス、全段別電源+チョーク+コンデンサーアレー”
を実現しないうちは、純粋真空管アンプの本当の実力を知ったとは思えない。そういったベストな真空管アンプを実現しても良い音が出ないなら純粋真空管アンプを卒業するけど、ほとんどの人がまだ聞いたことないでしょ。きっと凄い音が出ると思うな。

さーて、どうやって実現しようか。。。回路には自信が付いたが、メカ的に苦労が多いよなー。。。
- 2014/03/07(金) 00:20:26|
- 真空管アンプ
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