回路変更が一段落したので、真空管をあれこれ聞き比べてみた。
初段の6DJ8は、AMPEREX製が他(東芝、シルバニア、ソ連製)と比較する気も起きないくらい良いので、ドライバー段の6SN7を比較してみた。
写真の上から、FOTONの6N8、SYLVANIA,JINVINA,FULLMUSIC 製

回路が変わった結果、今までと評価がかなり変わった。
以前はFULLMUSICが良いと思っていたのだが、今は今日入手したFOTONの6N8が最高だ。
SYLVANIAもかなり良いが、FOTONの6N8に比べると若干粉っぽい感じだ。
FULLMUSICの球は全般にあまり電流を流さない使い方が良いのだろう。電流を流せば流すほど音が悪くなっていったように思う。今の電流値だと広帯域な感じはするのだが、エネルギーが高域寄りで神経質な感じ。
FOTONの6N8は、1960年代半ばの旧ソ連・タシュケントにあったフォトン工場製造の物だそうで、私は初めて聞いたのだが、音の雄大さ、ホールトーンのキレイさ、滑らかで肌触りの良い中高音、低音の力強さもダントツ一番だ。こんなに音が変わるとは驚いた。アンプを変えた以上に違う感じだ。今もバックにスピーカーから音が流れているがうっとりしてしまう。。。
これからは、共産圏製の真空管にはまりそうだな。。。ペアで数万円の6SN7もあるが、気になるなー。。。もうちょっと調べてみよう。
さて、今回の回路変更のノウハウを忘れないうちにまとめておこうと思う。


(1)まず、初段のロードライン、動作点をどの辺にするかを考える。今回は最終的に80V 7mA(ユニットあたり)にし、なるべくリニアリティーが良いと思われる低電圧の領域で電流を多く流し、特性曲線と直行させるためにEpを高めに(235V)とる様にロードラインを引く。
(2)Ep=235Vの点から80V 7mAの点を通過するようにロードラインを引く。動作点からグリッド電圧が±1V程度の範囲で、Ep-Ip曲線と直角に近いことを確認する。次にプレート抵抗を求めると、今回はユニットが2個パラになっているので電流は0.014A。
(250-80)÷ 0.014 = 11KΩ
(3)プレート損失を計算する。80V 7mAだから、損失は約0.6Wなのでまったく問題ない。
(4)動作点のグリッド電圧を図から見ると、約-1.6Vであることがわかる。
(5)今回はユニットが2個パラになっているので、カソード電流は2倍の14mAなので、カソード抵抗は
1.6 ÷ 0.014 = 114Ω
NFB用の帰還抵抗部分を52オームとし、直流バイアス部分(交流的にはコンデンサでバイパス)を65オームとした。
以上が、初段の定数の計算。難しいことを考えなければいとも簡単だ。
- 2014/01/11(土) 15:16:34|
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