いろいろ電圧配分を調整して、BarrackItの音は素晴らしく良くなった。電流をより多く流すことで音はしっとりと図太い音になり、音の図太さを求めるのに負帰還は不要であることが分かった。今までで一番ピュアでくすみの無い音で鳴っているし、図太い音になってきた。
6DJ8: 125V 15mA
EL34: 290V 50mA
これでトータル300mAくらい消費するので、今の電源トランス1個では限界だ。いずれ電源をツインモノ化し、6DJ8もパラレル駆動にしてもっと電流を流せるようにしたい。
また、下図の様にすればFN1242Aとの接続も全て問題(オフセット問題)がなくなることが分かった。

差動信号の接合点をコンデンサ(数μFのフィルムコン)でグランドに落としてやれば、DC的にはグランドから浮いていてボリュームにDCが流れることは無く(ガリオームにならない)、AC的にはグランドに落ちてボリュームがきちんと働くことになる。
早速、手持ちのFN1242A基板に繋いでみたが、特に問題なく鳴った。(だが、音質的にはFN1242Aのシングルステレオモード(1チップのみ)なので、音はやはりイマイチだった。それより、我が家のメインの完全ツインモノDACの差動電圧出力を繋いだ方が圧倒的に音が良かった。)新作のFN1242Aマルチ駆動の完全ツインモノ基板に期待しよう。
この回路、よく考えるとこういうメリットがある。
(1)バランス信号が入力されればそのまま最終のパワー段までバランスのままで動作する。
(2)バランス信号にオフセットがあっても問題ない。
(3)アンバランス信号が片方の真空管にのみ入力されても、段間トランスが完全バランス信号に変換してパワー段に渡す(トランスによる差動回路)
(4)真空管回路自体は差動回路(カソード結合回路)ではないので、ゲインが高い
(5)全段プッシュプルなので、ハムノイズが出にくい
これ、シンプルで完璧なバランス/アンバランス兼用入力回路だと思う。
今のところ、コンデンサの音の癖は感じないがもう少し試してみよう。
- 2013/11/09(土) 00:55:41|
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