私の改良のポリシーです。
私はアンプの本質は電子回路にあると思っています。判りやすくいえばプリント基板やパワートランジスタがアンプの本質だと思っています。それに対して安定な電源を供給したり、きれいな信号を供給するのが電子回路以外の電源回路やケーブル、端子などの役割だと思っています。ですので、出来る限り基板には変更は加えたくありません。コンデンサーを変えるなどの改良をされる方もいらっしゃいますが、それはそれでもいいのですが、アンプの本質を変えることになりかねないので、注意が必要です。一方で、トランスや電源回路、電源ケーブルや信号ケーブルは極力音の本質を変えない癖の無い物が必要です。アンプの本質である電子回路にクリーンな電源や信号を供給するためです。
しかし大分時間の経ったアンプはその点の配慮が足りていない場合が多々見受けられます。判りやすいところで言うとDA?A10DCの電源ケーブルは見ていて悲しくなるほど細い物でした。これでは安定な電源が供給できるはずがありません。また、RCA端子はいかにも錆が載りやすいもので、またボリュームは大変貧弱な物でした。スピーカー端子も細い電線しか挿せない貧弱な物でした。FOSTEX 600のシールド線は悲しくなるほど貧弱な物でした。
こういった周辺回路が付いているようでは、アンプの本質である電子回路が本領発揮できるはずがありません。せっかくデュアルモノラルコンストラクションであっても大きなトランスや電解コンデンサーが付いていても、おおもとのACコードが一本で細くて華奢な物であったらよい音が出るはずがありません。
私の改良のポリシーは、すべてこういったアンプの本質である電子回路の働きを阻害する貧弱な部品を取り除くことです。アンプの本質は一切変えません。 ケーブルにはベルデンのプロ用のものを使います。電源ケーブルの19364はプロ用の定番ケーブルでもあり、最近はオーディオ分野でも高名な物です。太さも十二分です。信号ケーブルの88760もプロオーディオ業界標準のもっとも癖の無い物です。 電源ケーブルはインレットにするのがお好きな方もいらっしゃるようですが、私はあまり好きでは有りません。十分に優秀な電源ケーブルを使うならインレットは無い方がベターです。接点がひとつ減らせますから。
こういった観点で、多くのアンプを聴いてみたところ、素質的には十分素晴らしいアンプだとは思っても、あまりにも貧弱な部品が使われている場合がありますので、それを取り除く意味で改良を加えます。アンプの本質である電子回路がよりのびのびと働けるようにしてあげます。
- 2010/09/15(水) 21:34:41|
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