
PCオーディオのジッターに関する考察の整理(1)私の以前の考え
PCオーディオで大きく音が悪くなるのはどこかでデータエラーが起きているからだ
ジッターというのはクロックのわずかなブレでわずかに音が濁る程度だろう
D/Aやアナログ部での音の悪化が大きいのだろう
(2)私の今の考え
D/Aやアナログ部より、デジタル部分での音の悪化が大きい。
他の方の実験報告によれば、SPDIF上ではデータエラーは起きていないそうだ。(これはびっくり)
SPDIF上でサンプリングされたデータにエラーが無くても、ジッターは%レベルの大きなジッターが起きている可能性がある。だからPCオーディオの音が大きく悪化する場合が有るのだろう。
ファイルとしてデータ移動してエラーが無くても、音楽信号としてタイミングのズレがあれば音が悪くなるのは当前。音楽再生のタイミングも含めて考えないと、ビットパーフェクトと言う考え方には意味が無い。
I2S上でデータエラーが有るのか無いのかは不明。だが、クロックでサンプリングしたデータにエラーが無くてもクロックに大きなジッターが有れば、それは音楽的にはエラーと同じだ。ビットパーフェクトではなく、”データ&タイミングパーフェクト”でないといけない
もしD/Aチップの中でクロックとデータを厳密に測定すれば元の音楽データとは異なっているはずだ。(誰も測った事は無い筈だ)そうでなければ音が悪くなるはずが無い。
ジッターにも大きなジッターと小さなジッターが有り、PCオーディオでの大きな音の悪化は大きなジッターに起因すると考えられる
大きなジッターはPCの再生ソフトウェアや再生回路による音楽データ送出タイミングの不安定さに起因すると考えられる
小さなジッターは、クロックの原発振のスペクトルの汚さや、ロジック回路の電源の不安定さによる閾値の変動などによりデジタル信号がジッターを起こす事に起因すると考えられる。そしてこのジッターはロジック回路の段数が多ければ多いほど連鎖的に増大する。
このジッター増大の連鎖を捨て去るためには、デジタル音楽再生装置はメモリーに蓄えられた音楽データを読み出してからD/Aチップに送るまでのロジックの段数を極力少なくする必要がある。また、クロックの質にこだわり、電源を極力安定化する必要もある。だがこれらは今のPCオーディオでは絶望的(PCを使い、USBで繋がっている限り絶望的)だ。それを防ぐにはPCオーディオのDDC回路にはバッファーメモリが必須だ。
大きなジッターは、驚くほどさまざまで甚大な音の悪化を招く(低域の量感不足、低域の歯切れの悪さ、音場の広がり不足、音の深み不足、楽器の立体感不足など)
小さなジッターは音を濁す(特に高音)
ES9018(D/Aチップ)は内部PLLでクロックを生成しているから音が良いのだろう(それでも大きなジッターには対処しきれないはずだ)
音の良さ: Foobar << Winamp < VoyageMPD < PlayPcmWin << SDTrans384
SDTrans384 は、メモリーから単純にデータを読み出す方式で、回路もシンプルでロジックの段数が少なく、クロックも良い発振器を使っているのでジッターが最小レベルになっているのだろう。I2SとSPDIFのクオリティーの差が少ない。
- 2012/12/24(月) 00:17:56|
- ジッターについて
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デジタル音楽信号のジッターが音の悪さと関連付けて時間軸で測れたら嬉しいですねー。オシロで見るしかないのかなー?
- 2012/12/26(水) 10:31:44 |
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- Cocoパパ #-
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