YAMAHAのB-5はスピーカー駆動力も素晴らしいが、ヘッドホンを鳴らしても最高の音だ。ナチュラルでダイナミック、且つ臨場感と空間表現も文句なし。私は巨大電源の高品質パワーアンプで鳴らすヘッドホンの音が最高だと思う。

以下は、大出力パワーアンプにヘッドホンを繋ぐ時のノウハウ。4オームと1オームで1/5に分圧して聞くのがノイズも少なくなりダンピングも良くベストバランスだ。シンコーのTAF抵抗は音は最高だが、耐久性が少し問題があるようだ。私はいまはAMRA抵抗を使っている。
昨年11月の記事より
その後もシンコーのTAFとアムトランスのAMRAをエージングして聞いていた。
私の結論としては、シンコーのTAFの方がベターだ。
アムトランスのARMMRAもかなり良い。音のきれいさ、特に低音の締りのよさでは上をいくかもしれない。だが、シンコーのTAFの伸びやかさ、クリアーさ、ダイナミックさには敵わない。窮屈さの無い伸びやかな音という点でTAFは他を圧倒している。しかもうるささは無く、とてもきれいな音だ。
正直、抵抗だけでこんなに音が変わるというのはびっくりした。
オーディオは回路設計も大事だが、素材選びがとても大事なんだね。いまさらだがびっくりした。
上の左がJantzenの金属皮膜抵抗RSS、右がアムトランスの金属皮膜抵抗AMRA(2W)、
下の左がシンコー製タンタル抵抗TAF(2W)、中がDale製NS-2B無誘導巻線(3W)、右がKOA製MOSX金属皮膜抵抗(3W)
| RSS | AMRA | TAF | NS-2B | MOSX |
分解能 | 〇 | 〇◎ | ◎ | 〇 | △ |
ダイナミックさ | 〇 | 〇◎ | ◎ | 〇 | △ |
低音のきれ | △ | ◎ | 〇 | 〇 | △ |
中音の張り出し | 〇 | 〇 | ◎ | 〇 | △ |
高音のきれいさ | ◎ | ◎ | 〇◎ | ◎ | △ |
空間表現/臨場感 | 〇 | ◎ | 〇◎ | ◎ | △ |
シンコーのTAFは予想どうりエージングとともに高域がきれいになってきてかなり良くなった。私としてはこれが一番好みだ。中音の張り出しと音のクリアさが断然良い。 この抵抗はエージング始めは若干にぎやかで段々に穏やかになっていくタイプのようだ。一本190円。TAFは絶版(会社が倒産)なので、今のうちに買われた方が良いようです。
伏兵は、アムトランスのAMRA。一本40円という低価格ながら素晴らしい音だ。TAFと良い勝負だ。低音はTAFより歯切れ良い感じ。中音の張り出しではTAFに少し負けている。高音のきれいさはNS-2Bと良い勝負。この抵抗はエージング始めは大人しく、段々元気な音になっていくタイプのようだ。もう少しエージングしてみよう。
RSSはスピーカー内部のアッテネーター用。良くも無く悪くも無くという感じ。低音が甘い。全体に若干だがボーっとした感じがある。この抵抗はエージングしてもほとんど変わらない感じ。Jantzenの抵抗には無誘導巻きの巻き線もあるからそっちも気にはなるね。一本260円(サービス価格)。
NS-2Bはもともと精密機器用で、オーディオ用ではないが、一部のオーディオメーカーで使われて有名になった。きれいな音だが、抑え気味な音で、海神無線の方もおっしゃっていたが多く使うと音が暗い感じになってしまうとのこと。 一本420円。
アムトランスは秋葉原にある小さなオーディオ部品店で、大メーカーが良い抵抗を作ってくれないので自力で作り始めたそうだ。驚きだ。 この金属皮膜抵抗は新製品だとの事。 この店は以前から存在は知っていたが、単なる真空管屋さんかと思っていたのだが、どっこい技術力は凄そうだ。他の部品も要チェックだなー。
アムトランス AMRA抵抗ここと海神無線はあなどれないねー。
- 2012/05/26(土) 00:06:28|
- ノウハウの集大成
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0