

B-2Xにヘッドホンも繋げるようになったので、本格的にB-5とB-2Xの音の比較をしてみた。
まずは、ヘッドホンでの比較。
B-5は超高解像度で広帯域、高ダイナミックレンジという感じの音で、HiFiの王者という感じ。微細な音まではっきり聞かせるが、決してうるささや過剰な広帯域感はない。今まで聞いたアンプの中で最高レベル。思わず聞き入ってしまうほど音楽の雰囲気とディテールをうまく聞かせてくれる。
一方、驚いたことにB-2Xはダイナミックさや広帯域感、低音の駆動力もあるが、繊細さや綺麗さを合わせ持った音だ。まるでFETアンプのような音の繊細さや綺麗さも併せ持つ。トランジスタアンプとFETアンプの中間的な感じか。
傾向は違うがどちらもとても魅力的。”モニター的”という観点でいうとB-5の方が優れている感じがするが、B-2Xは音楽を気持ち良く聞かせる音の綺麗さがある。
ところが、スピーカーに接続するとイメージが変わる。
B-5はダイナミックレンジも空間表現も素晴らしいし、音の分解能が素晴らしい。ボーカルやホーンもONな感じで実在感が有る。低域駆動力も良い。かなりハイレベル。だが、分離が良すぎてもう少し色気が欲しい感じ。ホーンスピーカーとの相性も有るのかも知れない。
一方、B-2Xはダイナミックさも緻密さも広帯域感も充分で、空間表現が素晴らしい。かつボーカリストやホーンがそこにいるような生々しさを感じさせる。綺麗な音でボーカルがなまめかしく、心地良さ抜群。
スピーカーで聞くとB-2Xの方がHiFiな感じに聞こえ、スピーカー駆動力の高さを感じさせる。
”HiFi”とは何なのか考えさせられた。
YAMAHAがB-2Xという名前を冠した理由がわかった。高名なV-FETアンプのB-2の繊細な音を超えるアンプを作ろうという意味で、B-2X(恐らくExtreamの意味)と名付けたのだろう。狙いどうりの繊細で駆動力のある音になっていると思う。
私の結論は、ヘッドホンで高ダイナミックレンジ+高分解能で聞きたい時はB-5を使う、スピーカーを心地良くHiFiに鳴らすならB-2Xを使う。
インレット化して電源ケーブルとのマッチングを取ったB-5とB-2Xはすごい音を聞かせてくれる。どちらも私の宝物になった。
- 2012/03/20(火) 19:14:25|
- アンプ
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