今回のヘッドホンアンプとD/Aコンバーターの改良で我が家のシステムは随分良くなったと思う。
いままで色々やってきたけど、いつも悩むのはどこを改造するかの発想(思いつき)と改造した後の評価についてだよね。
そもそもどこを改造すれば音が良くなるかの発想が無ければ改造も出来ないので、実際1ヶ月くらい何も思いつかなかったこともしばしばあった。一度思いつけば最近は情報はWebにたくさん転がっているから調べるのはすぐだし、部品もオンラインで買えるしオークションもあるから作業そのものは早くできるよね。
で、問題は改造した後の音の評価だよね。以前は2つのオーディオ機器を聞き比べるときは瞬時にスイッチで切り替えて音が違うかを聞き比べていたんだけど、この方法だとほとんど差が判らないことに気がついた。すごく大きな差が有ればわかりやすいんだけど、少し良くなったくらいでは聞き比べられない。
では私は最近はどうやって聞き比べているかというと、一つの機器について色々なソースをどんどん聞いて、聞いたときの心地よさを頭に記憶していく。あーきれいな音だなーとか、こんな音も入っていたのかとかの印象を記憶していき、もう一つの機器も聞いてみて全体の印象で判断することにした。細部の音の違いを聞き分けるのではなく、全体の印象を記憶するようにしている。音楽を聴いた心地よさを記憶しているといっても良いと思う。
例えばホールトーンなどは単純な音として捕らえるのはとても難しいが、その臨場感が自分にとって気持ち良いかどうかはすぐわかるし、なんでその音が気持ちよいのかもすぐわかる。結局、音楽を聞いていて気持ちいいかどうかが大事だと思うのだ。
これはいわば感性で音を聞いているということで、従来から言われている音の聞き分けというのとは異なると思う。従来から言われている”ダイナミックレンジ”や”周波数帯域の広さ”などのハードウェア的な特性の良さを聞き分けるのとは異なる。だからスイッチで機器を切り替えて音を比較するのは意味が無いと思う。
それでも漠然と”気持ち良いかどうか”を聞いているのではなく、下記のような項目ごとに感じるようにしている。これらは気持ちよさを計る尺度といっても良いかもしれない。
(1)音のきれいさ、フォーカスの良さ
各楽器やボーカルなどの音が濁りが無くきれいに美しく鳴っているか。音のフォーカスが良く音像に無駄な広がりが無くコンパクトに鳴っているか。
(2)ステージの広がり、ホールトーンのきれいさ
空間の再現性が良く、音がきれいに広がって反射しきれいに消えていくかどうか。音が伸びやかに鳴らない機器だときれいなホールトーンは再現されない。
(3)音全体の帯域バランスの良さ
低音から高音まで気持ちよく音が出ているか。自然の音やアコースティックな楽器の音は必ず聞いていて気持ちよい。帯域のバランス的に気持ちよいかどうか。高音がガンガン出ればいいとか低音がブーブー出ればいいとか言う次元の低い話ではない。
だから、機器の音の比較をするのに音楽ソースを一つや二つで聞き分けるという聞き比べのやり方は私はナンセンスだと思う。どうしてもきちんと聞き比べするには時間がかかるのだ。
- 2011/08/17(水) 23:36:24|
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