16Bit 44.1KHzと24Bit 192KHzの音の違いは、本当にそのフォーマットの違いを聞き分けているのだろうか? 私にはD/Aコンバーターの後に繋がるデジタルフィルターやローパスフィルター、アナログ回路の性能差を聞き分けているように思われてならない。(だからノンオーバーサンプリングや、フィルターレスの方が音が良いなんて議論が在るのだと思う。)
44.1KHzの場合、そのままノンオーバーサンプリングで回路を実現すると、ローパスフィルターは30KHzくらいで遮断しないとならないと思うから、可聴域の20KHzまで1.5倍しか余裕が無い。これではローパスフィルターの性能が悪いと可聴帯域の音を悪くするだろう。良いアナログ回路が必須だ。
44.1KHzの場合でも、デジタルフィルターを使えばローパスフィルターはずっと高い周波数で遮断できるからフィルターの音は192KHzと同じと思う。つまり安いアナログフィルターが使える。
192KHzの場合、100KHzで遮断したって、可聴域の20KHzまでは5倍の余裕がある。つまり多少性能の悪いローパスフィルターでも192KHzなら可聴帯域に影響しないから音が良く聞こえるのではないのだろうか?
つまり、ICなど半導体の高周波化が進んだ現在、回路の高周波化をした方が高性能なアナログフィルターを使うより安く良い音が実現出来ると言うことではないのか。
思い出して欲しい。何でD/Aコンバーターが”デルタシグマ+デジタルフィルタ化”されたのか。。。ストレートなD/Aコンバーターはレーザートリミングにコストがかかるし、高級なアナログフィルタはコストが高いからから、”デルタシグマ+デジタルフィルタ化”されたのだ。決して”デルタシグマ+デジタルフィルタ化”が音が良いと言うわけではない。
それと同じことだと思う。24Bit192KHzの方が16Bit44.1KHzのノンオーバーサンプリングで音を良くするより、低コストに出来るということだろうと思う。
逆の言い方をすると、アナログ回路にさえ良い物を使えるなら、回路が単純な16Bit 44.1KHzの方が音が良いのかもしれない。
意味も無く24Bit192KHzをありがたがるのもいかがなものかと思ってしまう。
- 2011/05/04(水) 00:39:26|
- システム解説
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ですね。USのCDの音作りは良くも悪くも素晴らしく凝った物が多く、良いオーディオ機器でも良くないオーディオ機器でもそれなりに鳴る様に創ってありますよね。(コンプレッサー/リミッターの使い方がうまい)それに比べると日本製はすごく雑な感じのするものが多い。。。ShelbyLynne なんか聞くと良くわかります。だから録音エンジニアの音作りがいかに大事かと言うことだと思います。我々はCDフォーマット自体の音を聞いているというより、録音エンジニアの音を聞いているというのが正しいと思うので、CDで聞いている音がCDフォーマット(16Bit 44.1KHz)の音だと思わないほうが良いと思いますね。
- 2011/05/05(木) 01:49:50 |
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- cocoパパ #-
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cocoパパさん、こんにちは。私も最近ハイレゾだから音が良いか、ということに少し疑問を感じています。再生系が良くなればなるほど、44.1kHz16bitにも可能性を感じる機会が多くなりました。昨年、あるイベントでハイレゾ音源を聴いた時には鳥肌が立つ経験をしたのですが、同じような感覚を44.1kHz16bit音源からも聴きとることが出来るように思います。当然ハイレゾで極めればとてもよいはずと思いますが・・・ 新たな疑問として、レコーディングエンジニアによっては、ユーザーの再生装置のレベルを低く見積もって音づくりをしていないかと感じることが良くあります。特に日本のCD音源の音づくりには???なものが多いと思います。楽器毎のエコーの入れ方がまちまちであったりして、特に空間の再現を適当にまとめている事が多い様に思います。フォーマット以前の問題としてレコーディングエンジニアの技量が今後益々問われる事になりそうに思います。
- 2011/05/04(水) 10:11:42 |
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- 読者T #CMhFqaqA
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