我が家のシステムでは、低域と中低域(ミッドバス)に課題があると思っていて、それをどう対策するかをあれこれ考えたんだけど、一つ実験したいことが有ったのでやってみた。
CROWNのK2の導入。このアンプは業務用のアンプだけど、以前にも持っていたことが有って、姿形と言い音質と言い好感の持てるアンプで割とイメージが良かったんだけど、いかんせんD級アンプなので高域は若干荒い感じは否めない。だけどそれ以外はとても伸び伸びと鳴るアンプで好感度だった。このアンプはダンピングファクターが3000~10000 と桁違いの駆動力があるそうで、ハイエンドオーディオの低域用に使っている人も多い。しかもこのアンプはブリッジモードが有るので、2台あればモノ構成で使えるからより駆動力が上がる。それでやっている人も多いようだ。
低域駆動に良さそうなアンプを探していたら、たまたまメルカリに超低価格(相場の半額以下)で程度が良さそうな、しかも2台出ていたので思わずポチってしまった。2台を1台分の価格以下で買えた感じだし、来たものは予想どうり程度が良く、内部も見てみたがピカピカだった。丁寧に使っていただけていたようだ。
音を鳴らしてみたら、最初何か凄く違和感が有って、やはりD級アンプと真空管アンプでは合わないのかなー?と半分諦めかけたのだが、どこかの記事にこのアンプは信号のディレーが有るからマルチで使う時は要注意と書いてあったのを思い出した。早速DME24Nのディレー機能を使って高域にディレーを入れてみた。確かに音が変わる。値によって良くなったり悪くなったり。最初30msec から始めてみたのだが、4msec 前後が一番良い事が分かり、最後は3.7msec で落ち着いた。(これはホーンとウーハーの位置のずれの補正も含んでいるからアンプ単体で幾つなのかは良く分からないが)
こういう実験が簡単に行えるのもDME24Nのお陰だな。(デジタルミキサーなら大体できるけど)
この値が決まってからのK2の音は驚くほど素晴らしい。まずは低域の駆動力がすごくて部屋が揺れるようになったし、凄くタイトな低音が出るようになった。だが一番驚いたのは、ホーンとの繋がりが素晴らしく良くなったこと。要するに中低域(160~500Hz 程度)が凄くきれいな音になったこと。これは完全に予想外だった。そのおかげでクロスオーバーも-12dB/oct の方が良くなった。MX-1はウーハーの低域もだけど中低域もちゃんと駆動出来ていなくて余計な音(逆起電力起因の)が沢山出ていたんだな。
ジャズももちろんだけど、さらに驚いたのはピアノや弦の音が全く別物の滑らかな音になってクラシックが素晴らしく良くなった。JBLから出る弦の音とは思えない感じになって来たよ。まさかこういう変化になるとは思いもしなかった。
このアンプの音は低域だけでなく、全般的に印象良いんだけど、高域が荒いからフルレンジでの使用はお勧めしないし、マルチで使うにもディレーの問題があるから、デジタルでマルチをしている人にしか勧められないなー。。。


- 2022/10/29(土) 16:53:36|
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