いろいろ改造中。
カソードのパスコンもFineGoldとPPSDのパラで付けたし、電源のコンデンサーが足りていない様だったので追加した。
初段の電源も抵抗を左右で分離した。
このアンプ、部品にはすごく凝っているが、配線はあまり良い状態ではないようだ。ヒーター(AC点火)の配線がよっていなかったり、ACのラインとDCのラインがインシュロックで縛られていたり、無駄に長い配線が有ったりで、ちょっと残念な感じだったので、分離する様にかなり手を入れた。ハム音はほぼ無くなって、終段のハムバランサーがやっと有効になってきた。回路と部品が確定したら、配線は全部やり直すしかなさそうだ。
本当は、カソードのパスコンはオリジナルの銀タンタルにしようと思ったのだが、残念ながら今は売っていないかった。お店の人が現在買い出しに外国に行っているそうで、休業中だそうだ。さすがに真空管の世界は気が長い。
今回の改造で、凄く透明感のある音になってきた。Dレンジ、Fレンジは言う事なし。低音も予想外に良くなってきた。もう少し分解能が良くなれば最高だ。分解能はKRELLには及ばないが、真空管アンプは楽しく長時間聞ける。不思議だ。
2段構成の無帰還アンプでこんな音が出るんだと感心。 やはり電源回路が凄く重要で、自己バイアス回路なので、カソードのパスコンも凄く音質に影響するようだ。PPSDを使ったので、かなり良いほうだと思うが、いろいろ試してみたい。
また、抵抗もRSN2Sに交換して無駄な配線も無くしたいな。(いまはAB製のカーボンのようだ。それも定評のある物ではあるが、RSN2Sの方がフォーカスが良くなるだろうと思われる。) SiCショットキーダイオードも買ってきたので、いずれ交換してみよう。初段はもう少し強力に(6SN7にして2パラにするとか?)した方が良いのかな?
それより直熱管でシリコン整流で寿命の点で大丈夫なのかが気になる。(理屈が良く分かっていない)
回路は実物と照らし合わせたら、パワー段のグリッド抵抗は入っていなかった。ますます部品点数が減ってうれしい。
どこまで減らせるかチャレンジ中。
真空管アンプはいかにトランスを上手く使って、他の部品を減らすかが肝だよね。TAMURAのA351とUTCのLS-55のコンビは素晴らしく良いようだ。
UTCのトランスはおよそ50年前の物だし、RCAの2A3は60年前の物。オーディオは音質に関して言えば50年間以上進歩していないってことだ。


- 2017/04/29(土) 22:54:54|
- 真空管アンプ
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がぼてん島さん
いろいろありがとうございます。
最近分かってきたのは、電源などの高周波ノイズと言うのは耳に聞こえるノイズとして効いて来るのではなく、ジッターとして音質を汚すもののようです。人間の耳は振幅方向の波形の乱れは聞き分けにくいのですが、時間軸方向の乱れは敏感に聞き分けるようです。ノイズとジッターは紙一重なので、特に半導体が出すような高周波ノイズが入るとジッタに化けて音質を汚すようです。不思議ですね。
- 2017/05/01(月) 23:58:49 |
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- Cocoパパ #mQop/nM.
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返信ありがとうございます。
頭の中で考えることと、現実は一致しないことがあります。
例えば、ツェナーはノイズが多い その通りですが、実際にやってみると、ヘッドホン専用のシングルアンプのバイアスにツェナーを入れてもノイズは聴取れなかったりします。
もちろん入れる場所にもよりますが、実験すると今までの既成概念が覆される事もあるかもしれません・・・
外野の戯れ言でした。
- 2017/05/01(月) 01:28:33 |
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- がぼてん島 #-
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がぼてん島さん
面白い話題をありがとうございます。
一理あるなーと思って感心してしまいましたが、
良く考えてみると、バイアス点に対して交流信号が加わったとき、LEDの0~20mA辺りの順方向特性はリニアではないので、ちょっと気になるので、やっぱりコンデンサーを付けたくなっちゃいますね。
となると、LEDと抵抗とどっちがノイズが少ないかって比較になっちゃうので、あまり意味が無いのかなーと思います。
まあ、その非線形性とコンデンサーによる波形への悪影響とどっちが気になるかは良くわかりませんが。。。
ゼナーダイオードはノイズが大きいので、基本的に入れたくないですね。
- 2017/04/30(日) 23:07:16 |
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- Cocoパパ #mQop/nM.
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突然のコメント、失礼いたします。
何時も、面白く拝見しております。
>やはり電源回路が凄く重要で、自己バイアス回路なので、カソードのパスコンも凄く音質に影響するようだ。
そのとおりだと思います、ただ何時も不思議に思うのですが、ならば何故これを無くすという方向に向かわないのでしょうか?
最高級の評価のコンデンサーに交換するより、無くすればよいのでは?
具体的には、初段のカソードのCRの代わりにLEDに交換するというのはいかがでしょうか。
赤色なら2V前後、青色なら3V前後、赤外線なら1.2V前後の電圧が得られます、不足なら普通のダイオードを追加して+0.6Vできます、コンデンサーと違って周波数特性は持ちません。
カソードにCRを入れるより、よほどすっきりとした音質になりますよ。
さらに、終段のカソードは定電圧ダイオードでバイアスを与えればどうでしょう。
既成概念に捕らわれない発想が、真空管本来の実力を引き出すと思っています。
- 2017/04/30(日) 18:44:47 |
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- がぼてん島 #-
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