X350 は、本来の音が出ていない様に感じたので、理由を探ってみた。
内部の部品配置はいたってシンプルで良い感じ。調整もしやすい。信号入力、電源、出力FETへの接続が最短で繋がっている。PASSさんの設計思想を感じる。
FPB-350とは対照的に、どでかいトランスが1個と どでかいコンデンサーが6個も使われている。
Webで見ても回路図などの情報がまったくないので調整方法が判らなかったが、手探りで何とか判明。
このアンプは発熱が大きいので、1時間くらい通電してから調整を開始する。
オフセットが500mV くらいあったので、どのトリマーがそれの調整用か探った結果、小さな基板上のトリマーがそれと分かった。一つはプラス側のオフセット、もう一つがマイナス側のオフセット。スピーカー端子のプラス端子、マイナス端子それぞれが対Gndで0Vに近くなるように調整して、最後に片側のトリマーを調整して±端子間が0Vに近づく様に調整する。
バイアスの調整法は、よく見たら基板上に書いてあったね。しかも基板上で調整のための電圧が測れる親切設計。楽ちんだ。それぞれ(4か所)のテストポイントの電圧が175mVに近づく様に各トリマーを調整するだけ。
調整個所はこれだけだ。
トリマーの調整は結構微妙なので、慎重にちょっとづつ動かす必要がある。グイと回すというより少しづつ力を加えて押す感じ。
これらの調整で音は全く別物になって、ベールが完全に剥がれた感じ。これが本来の音だね。かなり好みの音に変貌。
ダイナミックさも申し分なくなったし、空気感も立体感も良くなった。終段がMOS-FETなので高音はとても滑らかで、こちらの方がベターだな。FPB-350の方がのびのび感は上だ。
X-350は、劣化しそうな部品は無いので、調整が重要でしかも結構ナーバスな感じだね。ちょこちょこ調整しないとダメそうな気がする。マニア好みなアンプか。
このシリーズをお持ちの方は是非お試しを。びっくりしますよ。:-)
(ただし、自己責任でお願いします。当方は一切責任持ちませんので。)
週末にFPB-350といろいろ比較してみよう。楽しみだ。




- 2016/12/20(火) 19:51:02|
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