今、keiさんから往年の名器DAS-703ESをお借りしてあれこれ聞き比べている。
実に素晴らしい音だ。もう30年近く前の製品なのに、CD全盛時代に各社が血眼になって開発していた製品はやっぱり違うんだね。今となっては44.1Kと48Kしか聞けないのが難点ではあるが、それを除けばいまだにこれを超える製品は無いのかも知れない。

いろいろ組み合わせて聞き比べている。
組み合わせ | __ソース__ | クリーナ1__ | ワードクロック | クリーナ2__ | DAC____ | 評価 |
① | DA-3000 | | | | DAS-703ES | 9 |
② | DA-3000 | | 〇 | FireFaceUFX | DAS-703ES | 10 |
③ | NP-S2000 | | | | DAS-703ES | 6 |
④ | NP-S2000 | DA-3000 | | | DAS-703ES | 8 |
⑤ | NP-S2000 | DA-3000 | 〇 | FireFaceUFX | DAS-703ES | 9 |
⑥ | DA-3000 | | 〇 | FireFaceUFX | 6電源DAC | 9 |
⑦ | DA-3000 | | | | DA-3000 | 6 |
だんだん見えてきたのは、ソースの差、DAC(DAI)の差もあるけど、クリーナーを入れれば結構よくなるってこと。
どうやら、ジッターというのはどれか一つだけ良くすれば100%の効果発揮ということではなく、全体の合わせ技で決まるってことかと思われる。それとワードクロックは結構効果があるようで、クリーナーの性能を強化して、合わせ技を強くしてくれるように感じる。
DAS-703ESのおかげで、往年のDACに興味がわいてしまったので、DAS-R1も手配中。そのほかワードクロックが出せるDACも探している。DAS-R1は光でワードクロックが出ているのかもしれない。
音を聞いて思うのだが、DAS-703ESはDAIが特に素晴らしいのだと思う。音の滑らかさでは6電源DAC(WM8804+FN1242Aを4パラ)が勝っているが、音の立体感やディテールの再現性ではDAS-703ESが勝っている。その差はDAIによっていると思う。こいつのDAIが欲しい。
- 2015/11/28(土) 23:14:11|
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何で今、DAI回路が気になるのか?
僕は、とにかく実験して実際音を聞いてからでないと技術的な能書きは一切信用しないことにしている。
以前からDAIのPLLがよろしくないことは理論的には判っていたけど、どこまで良くないのかはピンと来なかった。
だが、ネットワークオーディオをあれこれいじってみて、
NAS ----> ネットワークプレーヤー ----> FireFace UFX ----> DAI ----> DACチップ
という接続なのに、NASの電源やHDDを変えて音質が変わることがどうしても納得がいかなかった。
この途中経路のどこか一箇所でもジッターを差がわからない程度に抑えてくれる回路があれば、そんなことは起きないはずだ。
にもかかわらずそういう事が起きるってことは、上記の回路のどれもがジッターを垂れ流しているってことだよね。。。
今、一般に出回っているこの手のデジタル回路はジッター軽減に関しては無力(あまり効果が無い)という事になる。
これが実際に体験で確認できたのは最近なので、僕としては心新たにDAIのPLLがよろしくない(効果が弱い)という事が認識できた。(最終的に実時間のジッターに確定しているのはDAIだから)
ジッター抑制のいろいろな回路があるようだけど、今の僕は正直不信感の塊だ。能書きは立派でも実際効くのかは確かめてみないと分らない。
どいつはジッター垂れ流しなのか確認していかないと。。。
最終的にはPLL無しのクロック同期式に行きつきたいと思っている。
- 2015/11/27(金) 17:21:21|
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今回の要点は、
デジタルオーディオなのにケーブルを変えたり電源を変えたりといったアナログ的な変更が
音質を変える理由の説明です。ネットで調べてもこれを明確に説明する記事は見つからないようですね。(もし有ったら教えて下さい。)
(1)一般的なデジタルオーディオの音質変化に対する理解デジタルオーディオの音質変化についての意見をネットで検索すると、
●デジタルでデータを伝送している限り、絶対に音は変わらない
●デジタルなのに音が変わるなんて言うやつは詐欺師だ
という感じが多い。僕も基本的にデジタルデータの伝送で音が変わるなんて在ってはいけないことだと思っている。だって、
0、1の情報をやり取りしているだけで、時間的な要素はそこにはないんだから、音が変わるわけないでしょう?
と考えるのが正統だ。この手の正当なデジタル屋さんをここでは
Aさん と呼ぶことにしよう。
(2)ところが実際にいろいろ実験してみると、デジタルオーディオでも ●SPDIFケーブルを変えると音が変わる
●ネットワークケーブルを変えると音が変わる
●メモリーカードやHDDを変えると音が変わる
●NASの電源を変えると音が変わる
など、(1)では説明できないことが山ほどある。
この手の不思議な現象に疑問を持つユーザーのことをここでは
Bさん と呼ぶことにしよう。
ここでは、デジタルオーディオでの音質の悪化がジッター(音楽波形の時間的揺らぎ)によるものであることは、前提として理解できているとして話を進める。(この辺の解説は判りやすい情報がたくさんありますからそちらを見てください)
(3)話を単純にするために、シンプルなCDオーディオシステムで考える。
上図の様なシステムで、どこで何が悪化し、それがどうやって伝染して最終的にデジタルオーディオの音質悪化に繋がるのか考える。
CDトランスポートが音楽用デジタルデータであるSPDIF信号を出すが、それにはいろいろな原因でデータの波形の揺らぎが乗っかっている。例えばモーターの回転ムラもあるだろうし、モーターによる電源ノイズで電子回路が揺さぶられてそれが波形を乱すのもあるだろう。良いCDトランスポートというのはその波形の揺らぎが少ない物が良いという事になる。良いものを手に入れたいためにみなさん場合によっては百万円以上出したりしているわけだ。
ここで、Aさん曰く、
『SPDIF波形が乱れるのは判るけど、デジタルデータとしてエラーになっているわけではないんだから、そんなの音質に関係ないでしょう?DAI回路が音楽再生の時間軸を決めているんだから、それさえ乱れなければ音は悪くはならない!そんなものに100万円も出すなんて馬鹿だ!詐欺商法だ!』
Bさん曰く、
『そんなこと言ったって音が違うんだからしょうがないでしょう。SPDIF信号が綺麗になれば音は良くなるに決まっている。価値の判らないやつこそ馬鹿だ。フン。』
さて、どちらが正しいんでしょうか?
基本的な理論としてはAさんが正しく聞こえると思う。DAI回路はSPDIF信号に波形の乱れが有ったとしてもそれから正確なデジタルデータを取り出してDACに与えるのが仕事だから、CDトランスポートがどんなに汚いSPDIFを出したってデータエラーにならない限り ”音質は変わらないはず” 。ましてや、DAIは正確なXTALを発信源としているのだから、耳で聴き比べて判るようなジッターがオーディオ信号に乗るはずがない。Aさんのいう事が正しく聞こえる。
さて、それは本当でしょうか?
(4)ここでDAI回路の中身を見てみると、こんな感じ。
PLL and Clock Recevery 回路が受けたSPDIF信号から、DACチップを働かせるためのI2S信号を作っている。Digital Audio Interface と書いてある部分がI2S信号。それがDACチップを動作させ、音の再生の時間軸もこの信号が決めている。
実は、PLL and Clock Recevery 回路がすごく重要な回路である。
この回路が外から来るSPDIF信号をきちんと捉えてデータエラーが起きないように読み込み、そこで得たデジタルデータをDACチップへ渡す橋渡しの仕事をしている。当然ながら外から来るSPDIF信号と自分が持っているクロック発振器の周波数や位相は同じではないから、何らかの”合わせこみ”の作業が必要になる。
その合わせこみの作業をするのがPLL回路だ。
ここで、Aさん曰く
『外から来るデータを正しく読むためには合わせこみは必要だから当然だ。そこで合わせこむんだから何も問題はないだろう。』
確かに”SPDIF信号を正しく読む”という意味ではPLL回路は完ぺきな仕事をしてくれる。
でもその結果、もう一つ余計な置き土産を残す。
元々のXTALの発信回路は正確に乱れなく発信していて、それを使ってDACチップのI2S信号を作っていれば正確な音楽信号が作れる。だがこのPLLを使って作ったI2S信号は外部から来るSPDIF信号の乱れの影響を受けてしまう。
もちろんその影響がなるべく無いようにするのが回路設計者の腕の見せ所だが、まったくゼロにするのは難しい。
汚れたSPDIF信号を正確に受け取るには受け取るためのクロックを大きくずらさないといけない。でもそうすると出力するI2S信号が乱れてしまう。
要するに、DAI回路はそもそもの成り立ちに矛盾がある回路なのだ。

一般的にDAI回路のスペックを見ると、クロックの安定度が XX psec なんて書いてある。それだけ見ると”耳では判別不可能だよな”と思うが、原理的に入力される信号のジッターが多ければ出力されるジッターも多くなるはずだ。だが、そういう事には一切触れずにジッター値を書いてあるところが素敵だ。下図はWM8804のスペックだが、”Intrinsic Periodic Jitter : 内在する周期的ジッター” が50psec だそうだから、外部から周期的でない信号が来たらいったいいくらのジッターが乗るのかは全く不明。

ここまでは回路技術者なら理解していることだと思う。
(5)DAI回路の功罪についてDAI回路の功罪として、
”DAI内部にあるPLL回路がSPDIF信号のアナログ的な波形の汚れを吸収してしっかりデータを読み込もうとする作業が、
結果としてSPDIF信号の汚れ量に比例して、I2S信号のジッターを悪く確定させてしまう。”
という事になる。
僕がここで重要だと思うのは2点、
①DAIは、SPDIF信号を正確に受け取るために、SPDIF信号のジッターをI2Sに伝染させてしまう。
②汚染の量はSPDIF信号の汚れに比例する。特に②があまり直感的に理解されていないのではないかと思う。(僕はそうだった)
別の言い方をすると、”DAI回路は入力されたSPDIF信号のアナログ的な汚れを、出力するI2S信号のジッターとして確定させてしまう。”という事になる。
要するにDAI回路は見事な 『波形汚れ to ジッター 変換器』 であると言える。 (6)さて本題の結論だが、 例えばSPDIFケーブルを変えると、 当然ながらSPDIF信号の汚れの量が変わるので、
その結果、I2S信号のジッター量が変化し音質が変化する
という事になる。デジタルなのにSPDIFケーブルを変えて音が変わる理由が説明できたと思う。
当然ながらケーブルだけではなく、SPDIF信号の波形を変える様な要素はすべて音質に影響することになる。
こういう理解が進むと、デジタルオーディオとはいっても、すべてのアナログ的要素が音質に影響することがわかるし、実際いろいろやってみると音質が変わるから、理論的に合っているね。
スピーカーによる空気振動がケーブルに影響して音が変わるってことも十分ありそうだ。(7)デジタルオーディオの音質改善策としては4種類ある。デジタル情報として”1”、”0”をやり取りしているだけなら情報が変化することは断じてない。
しかし、実際にデータを伝送している信号(例えばSPDIF)を、PLL回路を使って受け取った途端に、信号波形のアナログ成分がPLLを通じてジッターとしてDACチップに影響する。
今までここまでの認識はなかったのではないか?
結果、デジタルオーディオの音質改善策としては
(1)デジタルデータ供給元(例えばCDトランスポート)のクオリティーを上げ、SPDIF信号のクオリティーを上げる
(2)PLL回路が悪影響を受けにくい波形を伝送してくれるケーブルなどを選ぶ
(3)DAI回路のPLLを改善し、入力波形の汚れが有ってもジッターに確定させないような回路にする
(4)そもそもPLLが不要(ないしは効きを弱くする)にする。(ワードクロックによる機器間の同期伝送)
僕は、根本対策としては(3)か(4)しか無いと思う。
あー、すっきりした。:-)
- 2015/11/23(月) 14:29:45|
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さて、DAIのジッター特性を改善する方法として、ワードクロック同期が有望なので、いろいろ実験しようと思う。

前回、一つ目の図の上の接続にしてそれなりに良かった。だがもう少し改善したいと思い、一つ目の図の下の図の方法を試してみた。FireFaceUFXは自分のクロックで動作し、そこからDA3000にワードクロックを戻すように設定してやってみたが、凄く良くなった。この方が上の図よりはるかに良い。こうすることで、FireFaceUFXが出すクロックがすべての基準になるので、SPDIFのジッターが改善されて、DAIに負担がかからないってことでしょう。
本当は2つ目の図の様にしたいが、DAIにクロック入力がないからどうしようもない。。。うーん。

- 2015/11/21(土) 23:19:56|
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株をやる人が良く言うのは、”利益を確定しないといけない”という事。
要するに、株を持っていても持っているだけではいつまでたっても利益にはならないから、ある時点で株を売って利益を確定させないといけないってこと。
それと似ているのが、ジッターの時間軸の確定。
USBやSPDIFなどのデジタルデータの時点ではジッターは確定していない。ジッターが確定するのはI2S信号に変換されてDACチップに渡された時に時間軸が確定し、その時にジッターが確定する。
DACシステムにとって一番大事なのは時間軸を確定する回路をどうするかってことだと思う。それがジッターの大小を決める。
一般的にはDAI回路がそれを決めているのに、DAI回路ってなんだかおまけ的に考えられていて、かわいそう。もっと真剣に取り組むべき回路だと思う。
また、ワードクロック同期がDAIの確定するジッターを減らす最善の方法なら何でもっと普及しないんだろう?
- 2015/11/21(土) 17:37:27|
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何で今更って思われるようなので、補足すると、一番大事なことはこれは僕のいろいろな実験による実体験であること。僕は何より実験を重視している。
その昔僕はSPDIFが嫌いで、USB-DDC(HiFaceEvo)のI2Sを直接DACチップに入力して鳴らしていた。昔の記事に書いてあるとうり。わざわざSPDIFを通してクロックを不安定にする必要はないと思ったから。
だがその当時は実験ではそうやるよりシンプルにSPDIFとDAIを使って鳴らす方が結局音が良かったのでそれを受け入れた。それは多分他の要素が未熟だったからDAIの悪い部分よりそっちの方が見えてきてしまったのだと思う。HiFaceEvo自体のクオリティーや、ソフトや、I2Sを延ばしてDACチップまで持っていく間に波形が変形してしまったりするし、電源に対する考えも今とは全然違っていた。
その後ずっといろいろなことをやってきて他の部分が改善されてSPDIFでもかなりのクオリティーで鳴らすことが出来るようになってきたので、今になってDAIのPLLのクオリティーの悪さが見える様になった。逆に言えば、DAIのPLLは結構良かったってことだと思う。最近までDAIが気になることは無かった。
そういう経緯の上で、今はDAIのPLLがどうにも気になって仕方ない。そいつをどう改善するべきかが今の悩みだ。
下記は、そういう経緯を書かずに、ぐるっと一周回ってやっとそこまで来たっていう嬉しさで大げさに書いてしまったので、誤解を招くかな?でも、言ってることは正しいと思うよ。
これを常識と思うかどうかはみなさん次第。僕としては多くの実験を経てやっとたどり着いた結論で言わば体験談であって、机上の空論ではないからとても大事だ。
--------------------------------------------------------------------------------------------
DAI回路のPLLが音質悪化(次段へのジッター垂れ流し)の元凶であることがだんだんわかってきた。
一般的なDAI回路のブロック図は下図のようだ。

これを見ればPLL回路がジッターに関していかに影響力が大きいか一目瞭然だよね。
本来、PLL回路は入力された信号に同期してデータをサンプリングし、データエラーを起こさないようにするのが目的だ。
ということは、ジッターのあるデータを入力されたらそれに追随してクロックを変動させてサンプリングエラーを起こさないようにする。ということはPLLが出すクロックは元のジッターのあるデータと同等のジッターを持っているってことではないか。。。
通常、DACチップはDAIが出すI2S信号に同期して動いている。自身でクロックなど持っているわけではない。ということはジッターに関しては、DAIの性能がすべてだということになる。
にもかかわらず、DAIのPLLは入力された信号に同期してジッターを後段に垂れ流す。
これじゃー、ジッターが後段に伝染するのは当たり前だよね。DAIだけではなくPLLを持つすべての回路で同じことが言える。
もちろんPLLの特性によっては、元の信号よりはベターになることはあるだろう。でも原理的にゼロにはならないよね。だからPLLを2段にするなどして特性改善を狙っているわけだ。
根本的にジッターゼロを目指しているのではないということが驚きだ。
それの影響をなくす様に考えられているのが、業務用などで使われているワードクロックを使う方法なんだね。ワードクロックを全機器で共通にし、各機器のPLLに同期をかければゼロではないかもしれないがジッターを相当小さくできる。
そうするか、入力データに大きなジッターが有っても、PLLが出すクロックが微動だにしない”ULTRA-DAI” を設計をするかどっちかしかないね。これって相当難しいよね。そう考えるとワードクロック入力のないオーディオ機器はHiFiではないといっても過言ではないような気がしてきた。
こんな当たり前のことがわかるのに数年かかってしまった。
DSDが一般受けする理由はジッターの影響を受け難いからなんだろうね。そうでなければ、パワーアンプでは全く受け入れられなかったPWM方式が受け入れられるわけないと思う。PWMでの音質劣化よりジッターの影響が少ないほうが聞きやすいってことだと思う。”DSDの方がアナログ的な音で聞きやすい” という一般的評価もうなずける。
さてこの先どうするか。コンシューマー用のDAIでワードクロック入力のあるものはないみたいだ。
ということは、独立のULTRA-DAI かそれを備えたDAC を探すしかないのかな。。。
ULTRA-DAI を創るという概念で考えると、44.1KHz~192KHzまで同期しなくてはいけないというのはすごく難しい事の様に思える。そんなに広範囲に同期してかつジッターを抑えられるPLLなんて無いよね。。。44.1KHzだけでよいから、ULTRA-DAIが欲しいなー。やっぱり昔のCDにだけ対応していた重量級DACが実は音が良いのではないかという気がしてくる。やっぱ192KHzは弊害なんじゃないの。。。CDプレーヤーに回帰しようかなとも考えている。単一サンプルレートというのがベストだと思うな。。。
往年の、CDP-R1+DAS-R1はツインリンクでクロック同期もしているようだから完璧か?

- 2015/11/21(土) 00:02:44|
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DSDをちょっとだけいじってみて思うのだけど、
僕はどうしてもDSDをありがたいとは思えない。だってWAVファイルより容量がはるかに大きいDSDファイルを扱うにはストレージがそれだけ必要になるし、なんでそんなファイルを喜んで扱わなければいけないのか理解できない。
(僕はハイレゾも不要論者だから、44.1KHzより容量の大きな音楽ファイルは許せない)
第一、 偉そうな名前だけどΔΣ変調だよねー。昔からSACDが大嫌いだったし。 ΔΣ変調は音が良いの?たまたまジッターに対して有利だっただけじゃない?DACだってラダー式の方が音は良いんでない?
DSDデータを扱った方がPCMデータを扱うよりDACで再生した時に可聴帯域でジッターが少ないという事はありうるとは思う。ジッターに対して平均化して中和するような効果があるのだと思う。だったら一部でやられているようにPCM to DSD のハードウェアコンバーターをDACチップに内蔵させてしまえば良いじゃないか。
要はΔΣ変調だよねー。ジッターが乗るとこだけDSD化すれば良いんでないの?
なにもΔΣのデータをファイルでやり取りしなくても良いのではと思う。 DSDは本来DACチップの内部で閉じているべき話を無理やり外に出してきたとしか思えない。(そういう成り立ちでしょう)チップは簡単に出来るんだろうけど。

それよりはこの方が良くない?
いわば、スーパーDACチップ。おそらくどこかで開発していると思うけど、SPDIF(PCM)を入力してあげればチップの内部でDSDに変換してからD/A変換かければ、ジッターによる音の悪化が減らせるんでしょう? PCM領域でジッターが乗らない様にしないといけないから、ファイル変換とバッファ処理をきちんとしないといけないでしょうね。
とにかく、頼むから今のDSDの様な中途半端な規格を一般に広めるのはやめてほしいと思う。
料理の下ごしらえみたいなファイルをそのままやり取りするのは嫌いだ。
情報量として44.1KHz以上のファイルはいらないんだから。。。音楽ファイルの規格というのはなるべくシンプルで必要な情報量を確保する最低限の大きさのフォーマットであってほしい。
ハイレゾブームに乗っかって、”ファイル容量が大きい方が良いだろう”みたいなマーケッティングもやめてほしい。正しい研究開発を阻害するよ。
- 2015/11/16(月) 15:12:08|
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DA3000をあれこれ使ってみての感想。
全体に素晴らしい機械だと思う。私がもし海外出張で、オーディオ機器を1台だけ持っていくことが出来るなら、間違いなくDA3000を選ぶ。その後やってみたらヘッドホンアンプもかなりハイレベルだった。これ一台あればSDカードとヘッドホンでかなりハイレベルな音が楽しめる。全体にこれだけ良いという事は、内蔵の電源が良いのだと思う。最近思うんだけど、各機器のクオリティーを決めるのは8割は電源だと思っている。DACチップの違いより電源の質の影響が大きい。

オーディオ機器として良い点を列挙すると
(1)SDカードプレーヤーとしての音質がすごく良い(SPDIF出力がハイレベルの音質)
(2)SPDIFのクリーナーやサンプルレートコンバータとして使え、音が良い。ワードクロック源にもなる。
(3)DACもかなりハイレベル。バランス出力もある。10万円以下のDACでは一番だと思う。
(4)DSDも使える。(私は好みではないが)
(5)ヘッドホンアンプもかなり良い
(6)ワードクロックを出すことも受けることもできる(クロックジェネレータにもなる)
(7)画面はまあまあ大きいし、レベルメーターが有るのも良い
(8)電源トランスのうなり音はほとんど無い。(すこし天板がうなるが、物を置けば無音。)
(9)ほとんど熱を持たない
(10)かっこいい(SDなどのスロットに蓋が有るのも良い)
(11)AES/EBUが使える
残念な点を列挙すると
(1)SDカードが32Gまでで、しかも音質的に 8G>16G>32G の様だ。
(2)USBメモリーも使えるが、音質はX。外付けHDD(SSD)は認識されなかった。
(3)プレーヤーとしての操作性は良くない
(4)リモコンが悲しい。キーボードが使えるのは良いがショートカットがいまいち
(5)OPTICALのSPDIFが無い
といったところ。基本的には業務用のレコーダーというポジションですね。たまたま家庭用オーディオで使ってもハイクオリティーだったって感じ。
- 2015/11/16(月) 10:15:37|
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ワードクロックの解説はこれが一番正しい様に思う。
ワードクロック解説この中で、
”外部同期でこのワードクロックを受けた機器は、このワードクロックをリファレンスと信号としてPLLに入力し、
マスタークロックやビットクロックを生成しています。”
とある。これが正しいように思う。なのでワードクロックを入力することでDAIのPLLの精度が良くなり、DACの音質が向上するのでしょう。
やっぱり、いかにしてDAIのPLLを正確に動作させるかがカギなんだな。
ワードクロック付きのDACを自作するには、ワードクロック入力が有り、内部のPLLをそれでコントロールすることが出来るDAIが必要。(う~~ん、探したけど見つからない。。。)
- 2015/11/15(日) 23:00:41|
- システム解説
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やっぱりDSDの音は不自然な感じがする。アタック音の周りの小さな音を大きく再生しているように感じる。
なんか聞いた感じが頭でっかちな感じで、落ち着かない。これは高域の荒れた感じとはまた別の話で、DSDの本質的な個性のような気がする。
とはいえ、ダイナミックさや中域の分離の良さなどは(ジッターが無い感じで)素晴らしいので、良いところは見習うべきと思い、それに近づけるようにネットワークプレーヤーによるPCMの音質を調整した。(ここしばらくあまり気にしていなかったので)
具体的には、
(1)DACのLPFの見直し
(2)絶縁トランスの入れ方の調整
(3)電源ケーブルを適材適所に調整、どの電源ケーブルをどのテーブルタップに挿すかを調整
(4)どのテーブルタップをどのACコンセントに挿すかを調整
を行った。これで中域の生きの良さはDSDに近くなり、かつ頭でっかちな感じにならない様になった。
DSDは比較対象としては良いと思うな。(ずっと聞く気にはなれないが)


- 2015/11/15(日) 01:21:19|
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DA3000の再生機としての操作性の悪さはあきれるくらいだが、下記の改善をしてくれれば一気に改善できるんだけどなー。。。
キーボードのショートカットを作ってもらうだけだから、ファームを改善すればすぐできると思うんだけどね。
再生専用ではないからという答えが返ってきそうだが、再生を優先にしてもええんでないの?
音がすごく良いので、余計に残念だ。
(1)どこからでもすぐにフォルダー操作に移れるように、例えば”Dキー”を押したらフォルダー選択画面になる
(いまは、メニューボタンを押す、ブラウズをクリック、矢印ボタンを押す)
(2)カーソル操作でフォルダーを選んだら、1回エンターを押すだけでそのフォルダーの内容(曲名)を表示する
(いまは、2回エンターを押さないと表示しない)
(3)曲をカーソル操作で選んだらエンターでも曲を再生する
(いまは、スペースでの再生のみ)
誰かTASCAMの人に伝えてよ。 :-)


- 2015/11/14(土) 13:49:52|
- SDトランスポート
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試しに、DA3000でDSDの音を聞いてみた。
まず、このソフトでWAVファイルをDSDファイルに変換。(DSD5.6MHzに変換)
WAVファイルをドラッグアンドドロップして、EXPORTボタンを押し、フォーマットを選んでやるだけで変換できる。
TASCAM Hi-Res Editor
あとはSDカードにコピーしてDA3000に入れ、フォルダを選んで再生するだけ。DA3000のアナログ出力から音は出る。(SPDIFには出ない。当たり前だが。)
簡単だが、変換やコピーに時間がかかる。1曲1曲やるから大変だ。4分ほどの曲が400MBくらいになる。約10倍の容量だ。
音は極端にはっきりくっきり系の音で、コンプレッサーをかけたような音。ダイナミックだけど繊細じゃない感じ。凄いとは思うけど、やっぱり好みではないなー。。。DSDの音を聞くとオーディオがつまらなくなって飽きてしまうんだよね。頭を変に刺激する音なんだと思う。
皆さん、DSDが好みなんでしょうか?私は一度も良いと思ったことがない。。。
しばらく聞いていたら、音を聞きたくなくなってしまった。
今日はもう寝よう。
- 2015/11/12(木) 23:06:21|
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今のところこういう使い方に落ち着いた。
この構成だと、DA3000からSDカードを鳴らすこともできるし、NP-S2000を鳴らすこともできる。
DA3000のワードクロックをFireFace UFX に入れて同期をとるようにしたらよくなった。
実は、DA3000を導入してからFireFace UFX を通すといまいちだなと思っていたのだけれど、こうするとDA3000単体よりも良くなることが判明。よりにごりが取れて透明感が増す。
不思議だがワードクロックというのはずいぶん効果があるんだね。
ワードクロックが何なのか調べないと。ワードクロックが入れられるDACを試したいね。

- 2015/11/11(水) 23:39:12|
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いろいろわかってきた。
(1)ワイヤレスキーボードは使える。ただし、BlueTooth タイプはだめ。非BlueToothのキーボードのみ。だが、操作性の悪さはどうしようもない。嫌になった。

フォルダ(アルバム)を移動して別の曲を再生するには、
メニューボタンを押す、ブラウズをクリック、矢印ボタンを押す、数秒待つ、アルバムを選ぶ、
エンターキーを押す、もう一度エンター、矢印ボタンで曲を選ぶ、再生ボタンを押す。
うーん、気が遠くなる。
基本的に簡易にフォルダを移動することを考慮していない。録音機だから同じフォルダにどんどん書いていくという思想のようだ。アルバムをチャカチャカ切り替えて聞くということは考えていない。
(2)USBメモリは使えたが音がひどい。無惨。
(3)USB接続の64GのSSDは認識されず。(2)によりやる気も失せた。
(4)手持ちのCFカードは認識されず。タイプⅢでないと駄目らしい。
結論として、32GバイトまでのSDカードで使うしかない様だ。残念。

等々、再生機としてはいかがなものか。(音は最高だが)
どうやら、NP-S2000のジッタクリーナとして使うのが一番良さそうだ。SDカードで再生するのと同等の音に改善され、操作性がよい。(音は若干劣る) ジッタクリーナとしてはかなりハイレベルだ。
うーん、困った。。。
まあ、もともとワードクロックの実験用に買ったのだから仕方ないか。。。本来の目的に近づいたか。
- 2015/11/10(火) 23:31:34|
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一晩エージングして、DA3000でSDカードを再生した時のSPDIF出力の音はダントツに良いことがわかった。(アナログ出力ではないよ)
クリアで立体感も素晴らしい音。傾向としてはクリアでさわやかな感じで、すべて見渡せる秋晴れのようなすごく繊細な感じだ。
SDカードからこんなに凄い音が出るとは驚きだ。 SDカードプレーヤとしては全く期待していなかったので余計に驚いた。
課題は操作性とSDカードやUSBストレージがどの容量まで使えるかだ。
まず操作性だが、付属リモコンはこんなに小さい。笑っちゃう。
だがDA3000は、なんとUSBキーボードが使える。小型のワイヤレスキーボードを買ってくれば、ほぼすべての操作がそれから出来る、はず。
早速手配しよう。

- 2015/11/09(月) 22:58:53|
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