いやー、DACのデジタル電源にLDO(LT3045-1)を2段入れて凄く音が良くなった。
より奥行き感があり、静けさが増した感じだ。ジャズは自然な臨場感が増して、クラシックは弦のハーモニーが美しくなった。
JBLのホーンはトランジェントが良くて分解能が最高だから、クラシックは組み合わせる機材によって難しい面がある(音が分解され過ぎてハーモニーにならない感じだと、JBLはジャズ向きと言われる)んだけど、組み合わせる機材のレベルが高ければクラシックも凄く良い。これなら文句ないレベルになったと思う。
まだまだDACユニットのデジタル電源の改良は出来そうな気がする。
LDOに高性能コンデンサーを付けたらどうなるかとか、トランスをうんとデカいの変えたらどうなるかなど、興味が尽きない。
(トランスの大きさは、グランドの安定化に影響するのでしょうね。)
本質的に何が一番音質改善に影響しているのかも調べないといけない。
(シンプルに良い音を得るにはどうすればよいか?)
今後もどんな音になっていくか楽しみだ。


- 2021/04/04(日) 20:22:27|
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僕はブームに流されずに(そもそもブームのモノに興味が持てない)、自分で実験して納得したモノのみを採用する様にしている。
なぜなら、例えば最先端のDACチップの性能(例としてAKMのDACチップ)は、僕らが用意できる周辺回路の性能よりはるかに上なので、その性能を追い求める必要は全くないから。周辺回路を極限まで改善しないと今のDACチップの性能の良し悪しは評価できない。
DACユニットの事を考えてみると、DAC回路そのものの技術よりデジタル電源の質の方がよほど音質に大きく影響するし、もっと言えば、電源トランスの大きさ・重さで音質が大きく変わる。小さなシャーシに、基板やら小さなトランスを詰め込んだ様なDACユニットから良い音が出るとはとても思えない。そんなことはちょっと経験を積んだ人ならすぐにわかるはず(デジタルオーディオの音質悪化の原因がジッターであることを考えれば当たり前)だが、回路技術の向上のみを考えている人は音質向上についてはあまり興味は無いように見える。まあ、『DACの音質向上のために電源トランスをうんと大きくしました。』といっても営業的説得力は無いよね。
真空管アンプもすごくシンプルなプレート負荷の回路で素晴らしい音が出せるのが分かってきた。凝った回路にするよりシンプルな回路で良い部品にこだわってお金を使った方が良い。電源に工夫した無帰還でシンプルな回路が一番だ。回路を複雑にして信号が通過する部品数を多くするデメリットの方がはるかに大きい。まあ、これも『究極の良い部品を使ってプレート負荷回路で無帰還の回路を組みました。』といっても営業的説得力は無いよね。
ハイレゾなどにしても、ハイレゾにして音が良くなるより、回路方式を見直した方がよほど音質向上が得られるだろうけど、まあ、ほとんどの人は音質なんてどうでもよくて、『回路自慢』だったり、『イメージ自慢』だったりがしたいだけなんでしょうね。
『信号経路をなるべくシンプルにして、良い部品を選んで使う』 のがオーディオの神髄だと思う。信号経路の回路を増やす時はそのメリットとデメリットを比較して、入れるべきか入れないべきかをよく考えないといけない。
この40年でオーディオの音質は全く(アナログからハイレゾに変わっても)進化していない。そもそも何を目的にオーディオをしているのかから考えないとしょうがない。音質を求めるのではなく、単に便利さやかっこよさを追求するのなら話は別だが。
僕は音質向上のために、入手可能な部品を駆使して究極のシンプルを求めていきたいと思っている。

- 2021/04/02(金) 11:15:11|
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さて次に何をするか思案中だが、
(1)DACのデジタル電源をより低ノイズ化したらどうなるか?
(2)2A3PPアンプの電源をよりグレードアップしたらどうなるか?
(1)については、安定化電源ユニットに追加で低ノイズ電源基板を多段接続したらどうなるか調べるため、写真の基板を2枚購入。
(2)については、昔作った外付け電源回路が見つかった(トランスが2個ついてるし、チョークもコンデンサーアレーもファインメットビーズも入っている。しめしめ鴨葱だ。。。)ので、それを使って初段の電源を左右別にして低ノイズ化する。
当面この路線で行こう!


- 2021/03/30(火) 22:58:12|
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最近、フェーダーなる物を初めて分解してみたが、
いきなりでは心もとないので、資料を探したらこんなのが有った。
フェーダークリーニング一つ大事な事は、綿棒に付けたアルコールでクリーニングするのは、摺動子が接触する二つの帯の部分のみで、それ以外の所には触れてはいけない。2枚目の写真の一番上のグレーの細い帯は抵抗値を調整する部分のようで、アルコールで拭くとカーボン?がとれてしまう。(取ってしまっても大勢に影響は無いようだが。。。)


- 2021/03/27(土) 21:56:17|
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フェーダー付きケーブル完成!
システムのアッテネーターは600Ωのフェーダー(CPA-503)で決まった。
しっとりしていて濃厚な美しい音色で、低音の分解能も申し分ない。前後の空間表現がさらに広がった感じだ。やはり600Ωでアッテネートするのが良い。CPA-503がベストかどうかはまだわからないが、かなり良いのは間違いない。
通過するコネクターを減らしたいので、フェーダーの入力側はケーブル(Belden 8412)を直接繋いだ。出力側はケーブルで音色調整する可能性も有るのでRCAコネクターにした。このRCAコネクターはたまたまアマゾンで実験用に買ったものだが、便利で何故かすごく音が良い。4連のXLRコネクター(銀色の端子)も試してみたが、それよりこのRCAの方が色付けが無くて良い。金メッキではないのだが不思議だ。コネクターは実際使ってみないと分からないねー。コネクタ一つで音が凄く変わるから大変だ。
まだ他の600Ωのフェーダー(アッテネーター)や多連のボリュームを探しているが、これぞというものが手に入らない。
これ以上改善するには、どなたかがコメント下さった様に、リレーで抵抗を切り替える様にするのが良いかもね。それならリモートフェーダーも出来るしなー。。。






- 2021/03/16(火) 21:17:28|
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東京光音電波の600Ω導電プラスチックフェーダー: CPA503 が来た。
売主さんの話では凄く良い物だからメンテして使ってほしいとのこと。古いものなので、最初に抵抗値を測ったら不安定で、分解クリーニングしなくてはならず、ちょっと苦労した。だが内部は確かに良さそうな感じ。無事にクリーニング(摺動部をアルコールで)完了してエージング中。
600Ωだが特に問題無く鳴っている。一言で言うなら濃厚になった感じ。低音もより歯切れ良くずっしり来るし、高音も滑らかな感じで好印象。音場感も増した。やっぱり600Ωが音的にも良さそう。しかもフェーダーはこうやって連結すれば、4連でも8連でも簡単に出来るから、便利な事に気がついた。
さて、RK40と較べると、さわやかさのRK40(10KΩ)に対して、しっとり濃厚なCPA503(600Ω) という感じだ。どっちも捨てがたいが、低音の力強さでCPA503を選ぶ感じかな。RK40の600Ω版があれば多分ベストだろうが、無いものは無い。。。
形態的にもこれが『フェーダー付きケーブル』実現のための本命だが、もう一つ気になるものがオークションに出ているから、それも入手したいなー。(残念ながら入手できず。)
さて、2日ほどエージングが進んで音が安定してきた。もともと低音は素晴らしかったが、最初少しバラバラな感じが有った中高音のフォーカスもどんどん合ってきて美しい音に変貌中。空間に楽器が綺麗に見えてきた感じ。低音から高音までバランスが良く、色気も有り奥行き方向の立体感も感じる音になってきた。文句無い感じだ。これで決まりだなー。
さてこれを使って『フェーダー付きケーブル』をどういう形態にするか考えないと。電気的にはアンプの近くに置きたいんだけど、すぐに触れる場所に無いと結構不便なんだよね。。。




- 2021/03/13(土) 12:23:42|
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海外では"Black Beauty "と呼ばれる RK40(10kΩ)が来た。
RK27より二回りくらい大きい。写真だと良く分からないが、黒い部分は板ではなく分厚い金属で、触ると冷たい。重さもずっしり重たい。良い感じだ。回転の中心付近で1.5kΩ位だったから、Aカーブで間違いない。
こんな記事もある。
RK40について 仕様 分解うーん、多分もう2度と新品を手にすることは無いだろうから、はんだ付けするのがはばかられたなー。。。早速繋いで鳴らしてみたが、一聴して音の明瞭度が上がったのが分かった。一言で言うなら1枚ベールが取れた感じだ。中高域も曇りが取れてメリハリのある音になり音場も広がった。低域はハッキリクッキリした歯切れのよい音に変貌。これはほんまもんじゃな。もうRK27(MVS-1)には戻れない。。。



- 2021/03/09(火) 17:38:56|
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アッテネーターの音質比較をする事にした。
とりあえず、手持ちのアルプスのRK27(50KΩ)、手配中のRK40、東京光音電波製の600Ωフェーダーを写真の様に繋いで比較する。アッテネーターをパワーアンプ近くに置いて比較。我が家では、四連(か、二連を二個)にしないとスピーカーが鳴らないから面倒臭いが仕方ない。
このボリューム: RK27 は50KΩなので、MVS-1の10KΩより不利だと思ったが、最初は少ししっとり感が失せる感じがしたが、エージングが進んだらそれも無くなり、余分な引き回しが無いせいか雑味が減って良い感じになってきた。よりフォーカスが合った感じ。比較の基準としてバッチリだ。
しかし、信号ケーブルを駆動するには、インピーダンスはなるべく低くして電流を流した方が良いんでしょうね。考えてみると、音楽業界標準の600Ω駆動が良さそうだねー。うちのシステムでは600Ωでも駆動力に全く問題は無い。600Ωのフェーダーが期待が出来そうだ。楽しみ!
最終的には、余計な物とコネクタを極力省いて、シンプルな 『 ボリューム付きケーブル 』 にするつもり。

- 2021/03/07(日) 22:42:57|
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再度心を落ち着けてパワーアンプの音の比較をしてみた。
我が家のパワーアンプ3台でホーンスピーカーを駆動した時の音質比較。
(低域は、KRELLのFPB-350Mで固定)
| 2A3PPアンプ | LUXKIT A3000 | YAMAHA MX-1 |
音場の広がり(空間的広がり) | 9 | 10 | 8 |
楽器の音の綺麗さ(美しさの度合い) | 10 | 8 | 8 |
フォーカスの良さ(滲みの無さ) | 10 | 8 | 8 |
楽器の音の立体感、透明感(繊細さ) | 9 | 10 | 8 |
魅力度(聞きたい度合) | 10 | 9 | 8 |
Dレンジ | 8 | 9 | 10 |
2A3 PP アンプがこんなに良くなるとは全く思っていなかった。A3000に少しでも近づけばと思っていたのだが、意外だった。
MX-1はそつが無く整った感じはするのだけれど、魅力に乏しい。トランジスタアンプはどれもこんな感じだと思う。MX-1はかなり良い部類。

- 2021/03/07(日) 21:59:02|
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我が家では、
DACユニットが改善されてジッターの無い音が楽しめる様になり、それにつれてスピーカーやアンプもどんどん改善されている。
で、ふと思うと今一番弱いのは、システムのボリュームだという事に気が付いた。YAMAHAの ”MVS-1” というのを使っているけど、内部のボリュームはALPSのRK27だからそこそこだよな。悪くはないが、そんなに良くもないと思う。
さてこれを改善するにはどうしたら良いのか?
(1)古いミキサーなどから外した Vintage フェーダー?(Eckmiller?)
(2)固定抵抗式のアッテネーター?(Seiden: L-PAD?)
(3)高級なボリューム?(東京光音電波?、ALPS:RK40?)




我が家は2WAYマルチだから、ボリュームは4連でないといけないので、めんどくさい。。。さらに欲を言うならバランスでやれたら一番良いけど、そうすると8連ボリュームが必要だ。。。そんな物は無い。。。
とりあえず音質の差を知るために、ALPSの最高級ボリューム: RK40の2連を2個手配中。
(これは評判はすごく良い【海外では Black Beauty と呼ばれているそうだ。】けど、廃番なのでなかなか手に入らない。。。)
RK50と言うシリーズも有って、まだ売っているようだけど2連で5万円とかする。とても買えない。。。
それよりは固定抵抗式の方が良いかな。
音量調整って結構厄介なものだという事に気が付いた。市販のプリアンプは論外(まともなものは高価すぎる)だし、DACとアンプの間にボリュームを入れるのって結構いやらしい。どこに配置するのかも悩ましい。(DACの近く?パワーアンプの近く?)ラインバッファーと組みで考えないといけないのかなー?それが正にプリアンプなんだけどね。。。
ボリュームって、雨傘と同じで昔から全く進化していないものの一つだな。昔からのテーマですね。:-)
- 2021/03/05(金) 15:23:24|
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低域側のDAC出力を下げるために、ライントランスをかませた。
手持ちのパッシブプリの中に入っている 『Plitron の PAT-4126 』
Plitron PAT-4126とても良いトランスで、音質劣化をさせずにゲインを下げる事が出来た。(当たり前だが)
さらにおまけでトランスを入れたことで、低域と中高域の繋がりが素晴らしく良くなってしまった。今までクラシックの弦の音など少しザラつく感じが有って、2A3 PP アンプの音が荒いのかなと思っていたのだが、実はそうではなく低域側の音がザラついていた影響だったんだね。まあ、低域側はトランジスタアンプだしね。
ボーカルやフリューゲルホーンなど中音の楽器がさらに一体感のある音になったし、全体の音場が綺麗に一つになった感じ。(今まで上手く繋がっていなかったと言う事が分かった。)クロスが500Hzとかなり低いのに、低域側の音色が中高域にまで影響するんだね。それもびっくり。低域側がしっとり滑らかになったので全体も滑らかな色っぽい音に変身した。
全く期待していなかったのだが思わぬ収穫だった。
理由はいくつか考えられる。
(1)トランスを入れたので駆動力が上がり、音質的に滑らかになったため?
(2)DMX-E3000でデジタルでゲインを落としていたのがあまり落とさなくてよくなったため?
(3)トランスで絶縁されたため?
まあ、それらの合わせ技かなーと思われる。
これでシステムのゲイン配分は適正になったし、音も理想に一歩近づいた。大型2WAYスピーカーから出る音とは思えないリアル感たっぷりの繋がりの良い音になって来たよ。
うちのシステムは、考えたことと違う事が起きて改善されていくなー。:-)
中高域の透明感がさらに一歩前進すれば理想的だなーと思う。



- 2021/02/28(日) 20:21:02|
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2A3 PPがすっかりホーン駆動用アンプになってしまった。
『 ラジオの様に自然で、よく聞くとすごくHiFi 』 がかなり実現出来たのには驚いた。
とにかく音がにじんだ感じが全く無い。フォーカスが良くとても聞きやすい。
『ドカーン、バシーン、ズンズン』みたいな、これ見よがしな HiFi 感の音はどうも好きになれないのだ。
だいたいそういう音はにじみが激しい。
だがまだ100%満足しているわけではない。
やはり無帰還アンプの弱点の音の荒さは若干ある。A3000の方が繊細な感じはする。
このアンプでなんとかもう少し繊細感が出せれば最高なのだが。。。
電源をもう少し磨いてみるかなー。。。
ラインバッファーは6倍のゲインで落ち付いた。10倍では歪んでしまった。
これでボリュームはまあまあまともな位置で聞けるようになった。
次は低音用のDACのゲインを落としてあげないと。 さてどうやるかなー。。。
使用中の2A3の写真。 RCA製の軍仕様のほんまもん。
オークションで見るとペアで4万円くらいしてるね。びっくり。
2A3は300Bと比べると音が渋いという評判のようだけど、僕はその方が好みかも。
お酒に例えるなら、300Bは『越乃寒梅』、2A3は本格醸造って感じかな。
この2A3は、1956年製だから僕と同い年だね。。。何か縁を感じる。



- 2021/02/25(木) 23:22:02|
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チャンネルデバイダーのクロスオーバーについていろいろ実験してみた。
400Hzクロスもやってみたけど、やっぱり500Hzが良いな。
400Hzだとホーンから雑味が出る感じで音が汚れる。
クロスでの減衰率も変えてみた。うちのシステムではなるべく急峻にカットオフする方が良い。お互いのスピーカーユニットの音が混ざらない方が良いようだ。特にホーンは急峻にカットした方が音の雑味が減る。
クロスポイントは-3dB、 -4.5dB、 -6dB と変えてやってみたが、-4.5dB が丁度良い感じだ。クラシックなら-6dB でも良い感じ。
MOTUの8Dは、色々な設定値を名前を変えて保存できるし、WiFiに繋がったスマホから切り替えられるから便利だ。スマホだと画面が小さいので設定値を変えるのはいささか難儀なので、PCで設定値をいくつか保存しておいて、スマホで切り替えるのが良い。


- 2021/01/30(土) 14:29:38|
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僕はハイレゾなどの技術競争がオーディオをつまらなくし、音質も悪くしたと思っている。そういう難しい屁理屈が優先されてしまって、音質にとって大事な技術が蔑ろにされているから。
昔のオーディオは、物を見れば大体どんな音が出そうか想像が付いた。だが、デジタルになってから、ユーザーはサッパリ中身が分からないし、どんな音かも分からない。
崖から飛び降りた気持ちで、30万円出してDAコンバーターを買ってもガッカリするばかりだ。
30万円出して進歩が感じられないなら、そんな趣味は成り立たない。そう言う意味でオーディオは趣味として終わっているのだ。
最近、スピーカーの分野では自作派をサポートする事で、着実にユーザーを獲得していらっしゃる会社さんがある。音質レベルもユーザーと共にどんどん上がっている様だ。尊敬すべきやり方だと思う。それに比べて、電気系は全然ダメだ。
最近いろいろ実験してみて確信した。本当に心動かされる音が出る機材は、屁理屈で武装した機材ではなく、地道に改善を重ねた機材だ。電源ノイズをへらしたり、グランドの取り方を工夫したり、クロックを改善したり、電源トランスは大きい方が良い。DACチップの音質なんて、この30年全く進歩していない。問題はそれの使い方だ。
昔のオーディオは、例えばプレーヤーのトーンアームだって、カートリッジだって、昇圧トランスだって、大体五万円出せばかなりの高級品が買えたよ。それに比べて、今は五万円では音質的にはクズの様な機材しか買えない。(機能は良くても)DAコンバーターの良い物が欲しいなら100万円くらい必要ではないか?
そんなのリスク高すぎてやる気にならないよ。
だからDAコンバーターを売るのではなくて、それを構成する部品を売るべきなんだと思う。
DAコンバーターの重要な要素は、電源、グランド、クロックなのは明確だから、そこをしっかり押さえた上で、DACチップやアナログ回路などは好みで変えられる様になっていたら、どんなに嬉しいか。そういう機材があれば30万円出して進歩が無いなんて事はないでしょう。
そういう意味では、MiTake さんの基板ビジネスは一番それに近いやり方だ。僕も愛用している。願わくばもっとハイレベルな音質を目指して回路を考えていただけると嬉しいのだが。
DAコンバーターの中身を規格化して、いろいろな部品(基板)を交換して楽しめる様なキットがあったら嬉しい。それが本来のオーディオの楽しみ方だ。お金が出来た時にちょっとずつ高級部品に変えていける様なDACキット。そんなのがあったら楽しいなー。
もういい加減、音質からかけ離れたオーディオビジネスはやめようよ。一回五万円で必ず改善出来るオーディオでなかったら、オーディオに未来はないよ。
(そんなオーディオに愛想をつかして、昨今のオーディオはむしろ音楽を作る方にシフトしているし、それは創造的な良い事だと思うけど、『聞く』オーディオも残って欲しいな。)
- 2021/01/24(日) 12:43:03|
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プロのレコーディングや機材についての調査の続き。
こんな情報もある。
ワーナーミュージック・マスタリングが採用した「エンジニア オーディション方式」とは?どうも、音楽制作業界ではマスタリングという作業がとても大事な作業であるという事は分かってきた。この資料にもあるように、その工程の中で一旦アナログに戻して作業する事もあるのだね。(デジタルのみで完結する場合も有るらしい)
そのためのAD/DAコンバーターとしてよく出てくるのが、Apogee の Rosetta 200 という機器。15年くらい前の発売のようだが、今でも現役で、長くこの用途では定番のようだ。当然ワードクロックの入力があるし、調べるとこの頃からDAではデジタル電源の質が大事だと言っている人もいるね。
Apogee の Rosetta 200昨今のオーディオインターフェースが多チャンネル化してPCやネットワークに繋がって便利になっているのに比べると、2chの単なるAD/DAコンバーターでPCに繋がるIFも持たないというから驚きだ。よっぽど当時としては出来が良かったのだろう。
僕自身は、多チャンネル化されたオーディオインターフェースをいろいろ聞いてみた(RMEやMOTUなど結構評判の良い物)が、正直そのDAコンバーターを我が家でオーディオに使う気にはなれなかった。RMEなどオーディオ用でも評判良いけど、僕的には全然だめだと思う。まだMOTUのほうが良かったかも。
一方、それら業務用オーディオインターフェースのソフトウェアの技術(ミキサーの機能など)は素晴らしいと思った。非常に惹き付けられた。
で、そこから少し外れて業務用のデジタルミキサー(DMX-R100など、当時250万円くらい)をいじくってみた。機能は素晴らしいと思ったが、それのDAコンバーターを自宅のオーディオには使う気にはなれなかった。プロ用だから良いという事ではないという事が良く分かった。それよりもずっと昔のDMX-E3000の電源を改良したモノの方が音はよほどよかった。(44.1KHzと48KHzしか扱えないけど)それはいまだに我が家のDACとして存在している。
だから僕は今、DAコンバーターの無い MOTUの8D をオーディオインターフェースとして使い、チャンネルデバイダーとして使って、DAコンバーターは気に入った物を別途用意して使っている。
DAのチャンネルを沢山持った機材は、業務用と言えどもよっぽど高価(100万円くらい)なものでなければDAの質に期待はできないと思う。(音の質より機能優先の商品価値なのでしょう。)
気になる物としては、
Antelope Audio / アンテロープ Eclipse384ぐらいか? これは先日オークションに出ていたのだが、買い損ねた。。。
『 Apogee の Rosetta 200 』 2ch しかない業務用 AD/DAコンバーター。ぜひ試しに聞いてみたいものだ。恐らく家庭用オーディオでも使える業務用DAコンバーターでは最高レベルなのではなかろうか。我が家のリファレンスにぜひ欲しい。
この機材はオーディオマニアでも使っている人がいる。
オーディオみじんここの方、真空管アンプに音源は TASCAMのDV-RA1000HD かなり僕の好みに近い。:-)
秋葉原にデモルームがあるんだね。。。

- 2021/01/19(火) 15:00:19|
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