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Pure Digital Audio

デジタルオーディオ、ホーンスピーカー、真空管アンプによるピュアオーディオシステム

ノウハウの集大成7(音が悪くなる要因)

音の良い悪いは、主観的な好みで変わる部分と客観的な部分とがあると思う。例えばヘッドホンが解りやすいが、ある程度の値段の物であれば、音がはっきりくっきり聞こえるものや、きれいな音で聞こえるものなどあるが、総じて言えば好みによる違いが大きい。はっきりくっきり度や帯域の広さなどは自分の耳との相談事だ。聞きなれてしまえばそれでよい。どれがベターとはなかなか言いがたい。

だが、下記に書いたような非可逆的な変化は客観的に音が悪くなっているといえる。下記のような変化は、”うるさい音”に聞こえるのだ。上記のような好みの問題とは異なる。



去年9月の記事から

warusa4

音の悪化2

音が悪くなる4大非可逆変化について、原因と効果が混じっていたので整理した。

オーディオショーなど見に行っても、多くの展示物がこれらのどれかの悪さが聞こえる場合が多い。さすがに大きなブースの物はこれらの悪さを感じない場合が多いが、小さなブースの音は大抵上記のどれかが当てはまる場合が多い。

耳が慣れてくると音を聞くとどの悪さが入っているか判るようになるから不思議だ。

  1. 2012/05/31(木) 00:35:54|
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ノウハウの集大成6(最高のヘッドホンアンプ)

YAMAHAのB-5はスピーカー駆動力も素晴らしいが、ヘッドホンを鳴らしても最高の音だ。ナチュラルでダイナミック、且つ臨場感と空間表現も文句なし。私は巨大電源の高品質パワーアンプで鳴らすヘッドホンの音が最高だと思う。

B-5-4.jpg

以下は、大出力パワーアンプにヘッドホンを繋ぐ時のノウハウ。4オームと1オームで1/5に分圧して聞くのがノイズも少なくなりダンピングも良くベストバランスだ。シンコーのTAF抵抗は音は最高だが、耐久性が少し問題があるようだ。私はいまはAMRA抵抗を使っている。



昨年11月の記事より

その後もシンコーのTAFとアムトランスのAMRAをエージングして聞いていた。
私の結論としては、シンコーのTAFの方がベターだ。
アムトランスのARMMRAもかなり良い。音のきれいさ、特に低音の締りのよさでは上をいくかもしれない。だが、シンコーのTAFの伸びやかさ、クリアーさ、ダイナミックさには敵わない。窮屈さの無い伸びやかな音という点でTAFは他を圧倒している。しかもうるささは無く、とてもきれいな音だ。

正直、抵抗だけでこんなに音が変わるというのはびっくりした。
オーディオは回路設計も大事だが、素材選びがとても大事なんだね。いまさらだがびっくりした。


抵抗評価4

上の左がJantzenの金属皮膜抵抗RSS、右がアムトランスの金属皮膜抵抗AMRA(2W)、
下の左がシンコー製タンタル抵抗TAF(2W)、中がDale製NS-2B無誘導巻線(3W)、右がKOA製MOSX金属皮膜抵抗(3W)
      RSS AMRA   TAFNS-2B  MOSX
分解能〇◎
ダイナミックさ〇◎
低音のきれ
中音の張り出し
高音のきれいさ〇◎
空間表現/臨場感〇◎

シンコーのTAFは予想どうりエージングとともに高域がきれいになってきてかなり良くなった。私としてはこれが一番好みだ。中音の張り出しと音のクリアさが断然良い。 この抵抗はエージング始めは若干にぎやかで段々に穏やかになっていくタイプのようだ。一本190円。TAFは絶版(会社が倒産)なので、今のうちに買われた方が良いようです。

伏兵は、アムトランスのAMRA。一本40円という低価格ながら素晴らしい音だ。TAFと良い勝負だ。低音はTAFより歯切れ良い感じ。中音の張り出しではTAFに少し負けている。高音のきれいさはNS-2Bと良い勝負。この抵抗はエージング始めは大人しく、段々元気な音になっていくタイプのようだ。もう少しエージングしてみよう。

RSSはスピーカー内部のアッテネーター用。良くも無く悪くも無くという感じ。低音が甘い。全体に若干だがボーっとした感じがある。この抵抗はエージングしてもほとんど変わらない感じ。Jantzenの抵抗には無誘導巻きの巻き線もあるからそっちも気にはなるね。一本260円(サービス価格)。

NS-2Bはもともと精密機器用で、オーディオ用ではないが、一部のオーディオメーカーで使われて有名になった。きれいな音だが、抑え気味な音で、海神無線の方もおっしゃっていたが多く使うと音が暗い感じになってしまうとのこと。 一本420円。

アムトランスは秋葉原にある小さなオーディオ部品店で、大メーカーが良い抵抗を作ってくれないので自力で作り始めたそうだ。驚きだ。 この金属皮膜抵抗は新製品だとの事。 この店は以前から存在は知っていたが、単なる真空管屋さんかと思っていたのだが、どっこい技術力は凄そうだ。他の部品も要チェックだなー。

アムトランス

AMRA抵抗

ここと海神無線はあなどれないねー。
  1. 2012/05/26(土) 00:06:28|
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ノウハウの集大成5(OPアンプの選定について)

49990

D/AコンバーターのI/V変換回路のオペアンプにLME49990を、Buf にLT1037を使っている。49990はBrownDog基板に2個乗った物を4個購入で3000円。 これが私の最高にお気に入りのOPアンプ。

低音が歯切れ良く、中音がクリアでダイナミック、高音がきれい。最高の出来だ。
ENYAのシェパードムーンが今まで聞いたことも無い気絶しそうなきれいな音で鳴る。LA4もFourPlayもクリアでダイナミック。且つ臨場感も最高だ。 生音とはこれだったのかと納得する音、言うことなし!
  音のきれいさ
空間表現__
低音の豊かさ低音の切れ_中音の張出し分解能の高さ
4558DX(艶あり)
OPA627△/〇
OPA2604AP△/〇
LME49860
LT1037CN〇/◎〇/◎〇 
LT1124CN〇/◎〇 〇  〇/◎
LME49990◎ 

高名なOPA627はやや癖がある音だと思う。臨場感は素晴らしいが、ステージがやや遠い感じ。アンプで言えばONKYOのアンプの音、抵抗で言えばDALEのNS-2Bの様な音だ。

OPアンプは、LME49990とLT1037とOPA2604を使ってみれば、リーズナブルなコストでどの音が自分好みか判断できるね。


  1. 2012/05/24(木) 22:46:24|
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ノウハウの集大成4(アナログ9割、電源7割)

いろいろD/Aコンバータの改良をしてみたが、多少大げさではあるが、音に影響する度合いは ”アナログ9割、電源7割” と思う。電源回路とパスコンの質が音に多大に影響する。電源を最良の物にしない限り、D/Aコンバーター本来の音質の良し悪しはわからない。



3月の記事より

Muse

passcon

D/Aコンバーターの電源改良をしたけれど、その後の音について。Museコン(全段取り付け)とTCD21E(4段分のみ)をコンデンサーアレーに取り付けて1ヶ月ほど経った。

TCD21Eは海神無線の方のおっしゃるとうり、はじめ少し荒削りな音であったが、今日じっくりB-4をヘッドホンアンプにして聞いてみると素晴らしくきれいな音に変身していた。エージングに数百時間かかるようだ。

その音は大変ダイナミックでかつきれいな音に変貌していた。Enyaのシェパードムーンがとても粒立ちがありなおかつきれいな繋がりのある音になっている。FourPlayのドラムのシンバルの音が”ツーン"になり、音のメリハリも素晴らしい。Brendelのピアノの艶とオーケストラのバイオリンのハーモニーも最高にきれいだ。昔のアナログ時代の音もうるさくない、アナログらしい雰囲気の音で鳴っている。

ツインモノにしたので、音の分離や臨場感も以前とは桁違いだ。間違いなく今のD/Aは最高の音を出している。D/Aに関しては当分いじる必要性を感じない。

今の課題はパワーアンプ選定やクロスオーバーの方法、ケーブルなど機器間の接続方法を極める事だと思う。その点はまだ改良の余地があると感じている。(スピーカーを生かしきっていないと思う)
  1. 2012/05/24(木) 00:13:58|
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ノウハウの集大成3(待った無しの世界と待った有りの世界)

下記は去年2月に書いた記事だが、これも基本的に正しいと思っている。
オーディオ誌を見ていると、”パソコンはデータエラーをすることがある" とまことしやかに書いてあってびっくりする。これはある意味正しいが、論旨を読むとパソコンの中身を全く理解されていないと感じる。もしPCやコンピュータシステムが本当に確率的にエラーをするのなら、銀行のオンライン取引であちこちで間違いが起こって皆さん仕事にならなくなってしまうのでは?そんなこと起きてないですよね?

パソコンはパケット処理でファイルを転送している限りエラーをする確立はゼロに近い。ではなぜパソコンをオーディオに使うと音が悪くなるのかというと、パケットによるファイル処理ではなくリアルタイムで一定の時間内に必ずデータを渡す必要がある仕事(オーディオやビデオ)にはとても弱いから。例えばCDドライブから音楽データを読み出す時はパケット処理(ファイル読み込み)ではないので間違いやすい。

この差を理解せずに、”パソコンはデータエラーをする事がある”と言うのは??ですね。正確には、”パソコンはファイル処理でないやり方でリアルタイムにデータを提供するのは苦手である"でしょう。




昨年2月の記事

待った無し2

PCオーディオFANの3号に、御田さんが書かれた”CDをこれからも大切に聞こう"という記事があり、内容は”CDのデータは正確に読み出されていないのか?”という内容でした。この記事が勇気ある発言であるとかなり話題になったそうです。素晴らしい記事です。

記事の結論を言うと、CDから読み出されたデータはエラー無くメモリーやハードディスクに読み出されているという内容で、私は逆の意味でこの記事を読んで驚きました。

このような記事がまだ必要であるということが信じられない気分でした。
コンピューターがCDからデータを読み出したり通信したりする時に、データを間違えるなんて事は万に一つも無いことはコンピュータエンジニアなら誰でも知っていることでしょう。もしそうで無いなら、皆様の預金口座のデータがしょっちゅう無くなったり間違ったりするし、CDに記録されたプログラムをパソコンに読み出すときにすぐにエラーになっているはずですよね。

そんなことは起きているはずがありません。

PCオーディオでデータエラーが起きる理由は、音の世界が ”待ったなし”で動作しなくてはいけないのに対し、コンピューターの世界は ”待った有り”で動いているからです。

皆さん、パソコンでホームページなどを見るとき、その時々ですぐに見れたりなかなかページが出てこなかったりしますよね。でもいくら遅くてもページが間違って出てくることはまずありません。このようにパソコンではデータが来るまでの時間は一定していないけれど、データがエラーすることはまずありません。つまりパソコンの世界では好きなだけ待たせることが出来る事により、データエラーは起きないようになっています。

一方で、オーディオデータはどうかというと、オーディオデータは決して容量的に多くはないですが、ある一定時間内(CDデータなら1秒間に44.1KHz)に次のデータが来なければデータエラーになってしまいます。つまり音データは待たせることはできないのです。

したがって、この二つの世界を結びつけるときは、データを待たせないようにする工夫が必要です。

最近、そのことが大分浸透してきて、USB通信を ”待った有り”のASYNC通信にしたり、データを余分に保管しておくメモリーバッファーを入れたりの工夫を皆さんされています。

ですので、図の上側のようなシステムでは音が悪くなるのは誰でも理解できると思います。しかもコンピューターが出すクロック信号をUSB経由で送ったクロックを元に音楽を作ったらジッターが多くて音が悪いに決まってますよね。でもこういうシステムがものすごく多いのです。。。

ルビジウムクロックが必要なのかどうかはともかく、少なくとも図の下のようなシステムになっていないと、”待った無し"の音楽信号は作れないですよね。。。

この二つの世界の架け橋になるD/Dコンバーターがいかに重要かがご理解いただけるのではないでしょうか。

  1. 2012/05/23(水) 00:24:04|
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ノウハウの集大成2(電源の絶縁について)

下記は昨年9月に書いた記事だが、この内容は今でも正しいと思うし、PCオーディオにとっては最大級に大事なことの一つだと思う。

最初、私は機器を絶縁するには信号(GND)をトランスなどで絶縁する方が良いのだと思い込んでいた。そうすればパワーアンプにPCなどのデジタル部のノイズが伝わることは無いと思っていた。だが、かないまるさんの記事を読んで大いに驚いた。

それには機器間のGNDは強固に接続し、電源を絶縁すると書いてあったから。最初は意味が解らなかった。だが、良く考えるといくら機器間の信号(GND)を絶縁しても、電源とGNDとの間に浮遊容量があれば結局繋がっているのと同じになってしまうことに気が付いた。それが解るまで随分時間がかかってしまった。

デジタル部の電源を絶縁していないPCオーディオの音は至極窮屈な音に聞こえる。これは電源を通じてGNDがノイズで振られているから。それではデジタル部のノイズを聞いているようなものだ。



昨年9月の記事より

ノイズ源

かないまるさんのページに詳しく書いてありますが、この方が多少わかりやすいかと思い、絵を描いてみました。

そもそもの問題点はそれぞれの機器に信号線(グランド)とAC電源線が繋がっていることです。そこに電位差が生じてノイズの元になります。機器の電源回路は内部のトランスで絶縁されていますから、機器の信号グランドとACラインの間にはかなりの電位差があり、ACラインは機器側の信号グランドから見るとフワフワした状態です。(日によってノイズの出方が違う場合がありますが、それはこのフワフワの程度が違うからです)

ACラインがトランスで100%絶縁されていれば問題ないのですが、PCにはかなり大きな輻射対策のコンデンサーも入っていますので(かないまるさんによると10000PF程度だそうです。)、その間に飛びつきノイズが発生します。これがオーディオ信号線のグランドに流れオーディオの音を悪くします。

これを完全に無くすためにはPCのACラインに絶縁トランスを入れます。いわばPCのACラインを二重絶縁にして完全な ”フワフワ状態" にしてやります。完全なフワフワ状態になれば、機器のACラインと機器の信号グランドとの電位差はなくなり(コンデンサーでショートされているので)ノイズ電流が流れることはありません。これによりほぼ飛びつきノイズを無くせます。

オーディオ機器を電池駆動にすると音が良くなるのは、電池が電源としてのインピーダンスが低いせいもありますが、このACからのノイズの回り込みを無くせるからです。(ACラインがありませんから信号グランドがACラインから引っ張られてノイズを発生することもありません)ですので比較的インピーダンスの高いマンガン電池でも音が良くなるのです。

図ではPCとアンプですが、D/AコンバータなどをPCと同じACラインに繋いだ場合は、その内部グランドがACラインからのノイズで振られ、内部のアナログ回路もノイジーになりますし、さらにクロック回路にジッターなどを発生させるので、時間軸的にも音が悪くなります。

PCなどのノイズ源の大きい機器のAC電源を絶縁して浮かせた方が良い理由をご理解いただけると幸いです。私はこれを理解するのに随分時間がかかってしまったので、ご参考までに。

詳しくは下記をご参照ください。

  かないまるさんの絶縁の説明

これらを理解するといくつかのことがわかってきます。

(1)アナログ系のアンプなどのAC電源を絶縁する必要は無い(へたに絶縁トランスを入れると音が悪い)
(2)信号ケーブルは太くてインピーダンスの低い物を短く使うのがよい。どこか1箇所グランドの基準を作って
   (プリアンプになるのでしょうね)色々な機器をそこに繋ぐのがよい。
(3)PCは絶縁トランス無しで使うなら、ノートブックを電池駆動で使った方がよい
   (これは間違いだった。ノートPCは内部にスイッチング電源を持っているからノイズ源を抱えている)
(4)PCやD/DコンバーターのACアダプタなどスイッチング電源を使った機器は
   1台1台別個に絶縁する必要がある。(うーん頭が痛い)
(5)絶縁無しで使っていると、日によってノイズ量が変わるのが理解できる
(6)オーディオ機器を電池駆動にすると音が良くなる理由は二つあって、
   ひとつは内部抵抗の低い電池を使うと電圧変動が少ないから(パワーアンプなど)
   もうひとつはACラインからのノイズの飛びつきがなくなるから(内部抵抗の高い電池でもOK)
(7)D/DコンバーターのACアダプタから来るDC9Vラインが線が細くてノイズに弱いのが理解できる



  1. 2012/05/21(月) 23:04:02|
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ノウハウの集大成1(プロ用機器の一般オーディオへの利用について)

SRP-P500-2

今までに得られたノウハウを整理していきたいと思う。色々実験してその度に自身の考えも変わってきているので、いま時点でベストと考えるノウハウを整理したい。

まずはプロ用機器と一般オーディオ機器の違いと利用する場合の注意点について。

プロ用機器も一般オーディオに使えるとする記事が多いが、私が実験した限りかなり注意して利用しないと難しい場合が多いと思う。特に問題となる点は下記。

(1)プロ用機器は冷却用のファンが付いている物が多く(特にパワーアンプ)、家庭ではうるさくて使えない場合が多い。ファンを交換して低騒音化できれば良いが、ACファンだったりすると手の施しようが無い。また、トランスが唸る物も多い。これも手の施しようが無い。プロ用機器は小さな部屋で静かに聞くような条件は考えていないから。この問題が無いプロ用パワーアンプは至極まれである。

(2)プロ用のパワーアンプは一般オーディオアンプと比べてゲインが高い。0.775V = 0dBでフルパワーの物が多い。一般オーディオアンプは 1.3V~1.5V でフルパワーである。しかもS/N比がプロ用は100dB前後に対し、一般オーディオ用は120dB前後。この差は歴然としていて、高能率ホーンスピーカーに繋ぐと、プロ用アンプは入力ボリュームを完全に絞っていても”サー”というノイズが出ている。これはいかんともしがたい。ドームスピーカーなど95dB以下の低能率スピーカーなら問題はないが、ホーン型には使えない。プロ用機器は大きな音を出すことが第一条件なので、ゲインに関して余裕を持たせ、パワーアンプの入力を絞って使うという前提なのでしょう。

(3)プロ用のミキサーやエフェクターなどの出力レベルは+4dBである。一方一般オーディオ機器は-10dBである。プロ用機器のほうが約5倍出力レベルが高い。従ってプロ用機器の出力を一般オーディオの入力に繋ぐ場合レベルを5分の1に落とさないと使えない。そうしないとノイズレベルが高くて使い物にならない。よくプロ用機器を使うとS/Nが悪いという話を聞く(例えばデジタルスピーカープロセッサなど)が、このレベル差の問題である。10KΩ対600Ωのライントランス(ないしは4分の1に分圧する抵抗)で4分の1に落とし前段のノイズレベルを下げてやるのが必須。これをやらずにS/Nが悪いと言うのはプロ用機器に失礼である。

(4)プロ用パワーアンプは音が激しい物が多い。繊細な音は期待できないものが多い。これは好みの問題だが総じて差があるのは事実である。だが、安物の一般オーディオアンプよりはコストパフォーマンスははるかに良いと思う。CROWN(D-45)、Peavey(CS800)、QSC(EX4000)、など繊細さも有る良いアンプ会社があるのも事実だ。


以上の理由でプロ用機器は一般オーディオ用には使いにくい場合が多い。私は数十機種のプロ用パワーアンプを使ってみたが、結局いまは一般オーディオアンプを使っている。

くれぐれも怪しい情報に惑わされないように良くご検討ください。


  1. 2012/05/20(日) 22:09:23|
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プロフィール

cocoパパ

Author:cocoパパ
 30年前の本当に楽しかったオーディオを取り戻しませんか?自分でいろいろなことをやってみて、どんどん良い音を探していた楽しいオーディオを。最近は色々な技術がメーカーのノウハウになってしまって、ちっともオーディオがたのしくありません。自分で作り上げられる楽しいオーディオを取り戻しましょう。


また、
オーディオは総合技術・芸術だと思っています。スピーカー、アンプ、音源(PCやD/Aコンバータ)、電源、部屋、音楽など全てがうまく整って初めて良い音で鳴るようになります。一朝一夕に実現出来ることではありません。


つまりオーディオほどハードルの高い趣味は無いと思います。車と違い、いくらお金を出しても買ったとたんに良い音がでることはまずありません。いかに使いこなすかは買った人ががんばるしかありません。そんな事に役に立つノウハウを書いていけたらと思っています。
  
ここでは、私が知ったいろいろなノウハウを公開したいと思っています。

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