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Pure Digital Audio

デジタルオーディオ、ホーンスピーカー、真空管アンプによるピュアオーディオシステム

4733のF特測定その後&F特測定のノウハウ

連休中にだいぶ鳴らして、4733も馴染んできた。ブーミーだった低音がタイトな感じになり、イコライザーも少なくて済むようになった。これぐらいが普通だよね。

4733+EQ-5.gif

4733-EQ4.gif


ところで、
F特の測定の仕方は、皆さんどうやられているのか知らないが、わたしはだいぶノウハウを得てきた。

下図が我が家で4733を1個(ウーハーのみ)鳴らし、スピーカーの前方1mの距離でマイクを固定して測った時の特性。無響室ではないから、コーン紙から出た音、ダクトから出た音、あちこちで反射した音が干渉しあって消しあうのでとんでもないピーク・ディップができる。しかもこのピーク・ディップはマイクを少し動かすと大きく変化(特に中低域)する。原理的には当たり前だよね。しかし、これではまったく実態を表してはいないし測定の意味が無い。ピーク・ディップがスピーカーの特性によるものなのか部屋の特性によるものなのか区別しないといけない。測定の仕方に、幾つかの課題が有ることがわかる。

(1)低域は部屋の空気全体をうまく駆動するためのスイートスポット(詳しくはかないまるさんのWebをご覧ください)があり、1個のスピーカーでは場所を選ばないとうまく鳴らせない。2個なら部屋全体の低音をうまく駆動し易い。

(2)低域は、部屋の特性などの干渉によるピークディップを避けて平均化した測定をしないと意味が無い。

(3)中高域については、各スピーカーの指向性が激しいので、マイクをどのスピーカーの直前に置くかで特性がまったく変わる。これも平均化した測定をしないと意味が無い。

これについてどうやって対処しているかは、次回に。

4733RightOnly1mFix.gif


  1. 2013/05/07(火) 00:40:13|
  2. 周波数特性測定
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F特測定とイコライジング

”F特測定とイコライジング”は実に面白い。幸か不幸か4733の低域が暴れていたので良い勉強ができた。

その後もいろいろやってみて下記のF特設定が我が家では一番良さそうだ。前回の設定だと聞いた感じで低音が不足で奥行き感、ホール感が少なく音楽が楽しくなかった。今回の様なだら下がりの特性(リスニングポジションで)が我が家でのフラットな特性という事のようだ。次からはこのデータに合わせていけば自然に良い感じの音にできるだろう。

F特がフラットになると楽器の音が自然になる。ドラムのバシンという音がボコンでも無くパシでもなくちゃんとバシンと聞こえ、ボーカルも鼻にかかった声ではなく普通の声に聞こえるようになる。F特にムラがあると楽器の音が別の音になっちゃうんだね。実に面白い。あたりまえか。:-)

(ちなみに、300~1KHzくらいでレベルを下げているのは、ウーハーと中音ドライバーのカットオフをそれぞれ800Hzと250Hzにして重ね合わせてノンカットクロスオーバーにしているため)

4733+EQ-4.gif

4733-EQ3.gif


  1. 2013/05/02(木) 11:42:31|
  2. 周波数特性測定
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2235H

2235Hが手に入ったので、鳴らしてみた。

2235H-3.jpg


特性が素晴らしい。下の2226Hと比べると良く判る。低域が非常に良く伸びている。(クロスは同じように500Hz)

2235H-2.gif

2226HMainBox(Multi_500Hz)2.gif

2235Hはマスコントロールリング(要するにオモリ)が付いた振動系が150gのウーハーで、JBLの後期のスタジオモニターに主力として使われていて、低音の広帯域化を目指したもの。コーン紙は見たところ2205と同じ(硬質で中域が出にくいもの)だと思う。

どういう音になるのか期待していたのだが、低域は素晴らしく出ているが、中域が中音ホーンとうまく繋がらず、スピーカーがバラバラになったような印象。ミッドバスが弱いと躍動感が弱いんだね。印象としては低域が弱くなった様に聞こえる。能率も5dBくらい低い感じ。サブウーハー的だ。

なるほどね。これだとミッドバス用の小型ウーハーを足して4WAYにせざるを得ないね。JBLの苦悩が良く判る。オモリと硬いコーン紙を使い、スペック上の低音を出すために中域との繋がりの良さを犠牲にしたんだね。

この実験でウーハーの中域の大事さがますます理解できた。2226Hを使っていかに低域を延ばすかが課題だなー。


  1. 2013/04/18(木) 23:39:02|
  2. 周波数特性測定
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今のメインスピーカーの特性

ふー、やっとメインのスピーカーがかなり聞けるようになった。

静かになり、迫力も有る。音がきれいだ。松合板のエンクロージャーとは対照的なHiFiな感じ。

データも聞いた感じとぴったりで満足。硬質なエンクロージャーを使いこなすとこういう音になるんだね。

低域も目標の30Hzで-10dB程度が実現できた。
中高域もフラットで、2440+2350+075の真価が出せた感じだ。

2226HMainBox(Multi_500Hz).gif

2440075MainBox(500Hz)-2.gif

この測定では単純にクロスは500Hz、-12dB/Octで行ったが、中音ホーンが250Hzくらいまで出ているのが判る。硬質なエンクロージャーだとこれぐらい帯域に余裕がないと繋がりが良くならないので、大型ホーンが必要な気がする。(良く響くエンクロージャーなら話が違うが)


  1. 2013/04/08(月) 21:49:05|
  2. 周波数特性測定
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38cmウーハーの活かし方Ⅱ

考えてみると、下図のように周波数特性上では800Hzというのは全周波数帯の丁度中心だ。
つまり800Hzクロスのウーハーというのは音の中の半分の情報を出していることになる。

実際、スピーカープロセッサを使って800Hz、12dB/Octでハイカットした音を聞くと、かなりな中音が出ていることが判る。

そう考えるとウーハーの中音をいかに良くするかがシステムの音を決めることになる。
”ウーハー”と言う名前から来るイメージとは異なり最も多くの情報を放出していることになる。

情報量で考えると、

  ウーハー   50%  
  スコーカー  30%  
  ツイーター  20%

だね。いかにウーハーの中音が大事かわかる。

2226H_no_duct.gif

だが、その大事なウーハーの中音をどうやって良くするかと言う記事は見たことが無い。

どちらも800Hzでハイカットした2226Hの音とD130の音を聞き比べると、その差にびっくりする。ユニットの差も凄いし、エンクロージャ-でも中音が変わるようだ。

38cmウーハーを使うのなら、低音をいかに延ばすかばかりに注目したスピーカー設計(バスレフの設計)には凄く疑問を感じている。


  1. 2013/04/03(水) 00:30:23|
  2. 周波数特性測定
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ウーハーの実験

メインシステムが38cmウーハーなのに思ったように低音がうまく出ないので、スピーカーボックスを作って実験中。プロオーディオでは音の響きが良いといわれる松合板(粘り気のある柔らかさと言う感じ)で製作。確かに良い感じで”コンコン”と響いている。

ユニットには評判の良い1インチドライバーとウーハー:LE85と2226H
2226Hは2205などのPA用高信頼度ウーハーの流れを汲む振動系が100gのJBLのメインストリームウーハー。振動版は良い感じの硬さで、ほどほどに中音まで出せるタイプ。

スピーカープロセッサを使って、単純な12dB/oct@800Hzクロスの2WAYマルチで鳴らしている。思ったよりずっと良い音で鳴っている。のびやかさはかなり良い。このウーハーは中音に癖が無く質が良いのだと思う。1インチドライバーとうまく繋がっている。

ダクトをいろいろな長さで用意したが、結局ダクト無しが一番低音の量感も歯切れ良さも良かった。ダクトを付けるとボワボワした低音だし窮屈で量感も減る。特性も測ったがやはりダクト無しが一番良い感じだ。聞いた感じとまったく等しい。穴が有る事で音がのびやかになった感じだ。

私はスピーカー理論に凄く疑問を感じている。。。バスレフや密閉、平面バッフルという話は聞くが、ただの穴が一番良いというのはどういうこと???たまたま穴の位置が遠かったから良いのか?バスレフは38cmウーハーののびやかさを阻害して、ボワボワした低音を増やしているだけのような気がする。もっと良い方法は無いのか?



2226H_no_duct.gif

LE85+H91(800Hz_cut).gif

うーん、低音の実験のつもりだったのだが、予想外に全体の音が良くて戸惑っている。1インチホーンの2WAYでこんなに良い感じで鳴っているのは初めてだ。ユニットが良いんだろうね。

マルチで鳴らす音の伸びやかさも捨てがたいなー。音の繊細さでは低ジッターの非マルチシステム、音の伸びやかさではマルチシステムが良いなー。早く最良のマルチシステムが欲しい。。。


  1. 2013/03/30(土) 21:19:25|
  2. 周波数特性測定
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MySpeaker Ver 1.23 の使い方

Main-PinkNoise2.jpg

マイクがまだ来ないので、D/Aの出力を小さくしてマイク入力に入れ測定した。
上図はピンクノイズでの周波数特性測定を設定しているところ。(これを見ると、色々な測定が出来ることがわかる)

このソフトの素晴らしいところは、PC付属のオーディオ出力と入力でも測れてしまい、測り方も5種類ある。そしてどれもいとも簡単。マイクの特性補正用の .ini ファイルまで用意してある。素晴らしいの一言。敬意を表します。

測定結果は当たり前だが上図のようにフラットな特性。

ついでにスピーカープロセッサの出力も測ってみた。

WZ1.gif

WZ2.gif

大体イメージしたとうり、なだらかなクロスオーバーが出来ていると思う。クロス周波数は200Hzだから、これだけ見ると低音スピーカーが高音を出しすぎだが、ウーハーの周波数特性(恐らく200Hzより上でガタッと出力レベルが落ちている)と合わせると良い感じのカーブになっているはず。50Hz前後が盛り上がっているのはグラフィックイコライザーで調整しているため。

耳で聞いて合わせたパラメーターと実測の比較が楽しみだ。


  1. 2012/05/06(日) 20:29:35|
  2. 周波数特性測定
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マイクを手配した

C-1U.jpg

frequency_curve.gif

マイクを手配した。ベーリンガーのC-1U: 4200円。

C-1Uは測定用ではないが、特性もフラットなコンデンサーマイク。測定用マイクはファンタム電源用にプリアンプが必要なので止めた。無駄な出費が多い。

C-1UはUSB接続なのでプリアンプも要らず、コストが安く済む。しかもASIO対応なのでオーディオインターフェース無しでFrievAudioで自動補正の実験が出来るはず。

また、Myspeaker にはマイク特性の補正機能も有るので、その点でも問題無い。

スピーカープロセッサのクロスオーバーのパラメータを変えて周波数特性がどうなるかが楽しみだ。いろいろ 試してみよう。
  1. 2012/05/05(土) 11:44:46|
  2. 周波数特性測定
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プロフィール

cocoパパ

Author:cocoパパ
 30年前の本当に楽しかったオーディオを取り戻しませんか?自分でいろいろなことをやってみて、どんどん良い音を探していた楽しいオーディオを。最近は色々な技術がメーカーのノウハウになってしまって、ちっともオーディオがたのしくありません。自分で作り上げられる楽しいオーディオを取り戻しましょう。


また、
オーディオは総合技術・芸術だと思っています。スピーカー、アンプ、音源(PCやD/Aコンバータ)、電源、部屋、音楽など全てがうまく整って初めて良い音で鳴るようになります。一朝一夕に実現出来ることではありません。


つまりオーディオほどハードルの高い趣味は無いと思います。車と違い、いくらお金を出しても買ったとたんに良い音がでることはまずありません。いかに使いこなすかは買った人ががんばるしかありません。そんな事に役に立つノウハウを書いていけたらと思っています。
  
ここでは、私が知ったいろいろなノウハウを公開したいと思っています。

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