

いやー、びっくりだ。この伸びやかさと解像度の高さはすごい。
聞き始めたときは、解像度は高いが荒い音で「こんなもんかな」と思ったが、エージングが進むにつれて荒さが取れてきてスムースさも出てきた。これはエージングに相当時間がかかるようだ。コンデンサーの性質だろう。
ホールトーンのきれいさ、音像の立体感などの臨場感的な部分は大差ないが、QA-660はそれに加えて解像度が素晴らしい。1枚ベールが取れた感じ。低音はさらに歯切れ良く、ボーカルや各楽器の音がさらに分離して聞こえる。その部分はQA-660は明らかに優れている。
弱点は、
I2Sの場合に高域にかなりの荒さ(小さなジッター)があること。これはBCLKにジッタークリーナーを入れると劇的に改善される。このことから、QA-660のI2Sには小さなジッターがかなり乗っていることが判る。(ケーブル長は20cmほど)
SPDIFは分解能も高いし、I2Sよりジッターに関してはあまり問題を感じない。だが、I2Sに比べると少しベールがかかったような感じは否めない。(とはいえ、かなりのハイクオリティー)
今後の課題はI2Sのジッターをもっと減らすことだ。おそらく内部回路の本質的問題ではなく、I2Sのバッファー回路の問題(コンデンサーが少ない、引き回しが長い)だと思う。
写真のように、本体の正面パネルもアルミの削り出しだし、質感的には結構いけてる。リモコンも使え操作性も良い。音も素晴らしいので、これはかなりお勧めだ。今後の改造も楽しみ。
今回の実験でジッターに関してはっきりしてきたことが有る。PLL式のジッタークリーナーで取れ易いジッターと取れ難いジッターが有ると言うこと。PCオーディオで付加される大きなジッターはPLL式のジッタークリーナーでは取れ難く、FIFO式を使わないと問題解決できない。一方、FPGAやデジタル回路で付加される小さなジッターはPLL式のジッタークリーナーで取れ易い。

- 2013/04/21(日) 15:02:54|
- SDトランスポート
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ツトムさま
こんばんは。いろいろありがとうございます。
ことジッターに関しては、まだどういう現象が起きているのかが判っていないと思っています。I2Sと言う名称は同じでも機材によって個性があるようでBCKにどんなジッターが乗っているのかが良く判りません。ジッタークリーナーが効果が有ることは耳で聞いて確認しているのですが、何が改善しているのかはさっぱりわかりません。ジッター率みたいな測定ができると良いのですが。:-)
- 2013/04/30(火) 23:59:14 |
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- cocoパパ #-
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ジッタクリーナーですが、
まずインプットとアウトプットのインピーダンス整合が必要です。
これが出来てないと、ジッター増幅器になります。
まず、50Ω系の同軸ケーブルでの配線です。
それと、外皮のグランドは、基板のベタに半田です。(本当は同軸コネクタが良い)
出力側も同じです。
入力の受けにパラレル抵抗(100から50Ω)、
出力には反射防止のダンピング抵抗(10から33Ω)です。
ジッタークリーナーは普通は1ギガから3ギガのクロック伝送で使用しますが、
基板とケーブルの伝送で反射とロスが多い場合はクリーナーなしの最短配線の方が良好です。
- 2013/04/30(火) 16:50:22 |
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